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それぞれが思う「有難い」を伝え合う

私は、CIDPという病気の症状で指先の力が弱かったり、痛みが強く出たりします。
そのせいで日常の中で色々と不便なことがあるのですが、その色々の中でも仕事中に困るのが「メモを取る」ということ。
ペンを握り続けることが難しいので、素早く筆記をするということがつらいのです。タイピングも同じく。

会議や業務のレクチャーなど、聞きながら見ながら覚えなければいけないことがあるものは、録音や録画で記録を残させてもらい、後からゆっくりと文字起こしをしています。
それでも、文字起こし作業もまた、ボリュームによっては結構しんどい。リアルタイムでメモをとるより時間もかかる。

そんな中で、ある時オンライン会議に同席している先輩が、ご自身がメモしているものをリアルタイム実況のように要約してチャットで送ってくださったのです。「ええ?めちゃくちゃ有難くて、感動・・・!」

その行為が、私にとってどれだけ有難いことか。後から改めてメモを取り直す時間を短縮できるし、聞き間違いや覚え間違いの防止にもなる。ピンポイントで、私に超絶有難いことなのです。

そうやって「超絶有難い」と思ったことは、ただ「ありがとうございます!」と感謝の気持ち伝えるだけではなくて、「何がどうだから、私にとってこれは有難いことなのです」と理由もちゃんと伝えるようにしています。
その方が、私のことをもっと知ってもらえるし、私の作業効率が上がることによって、一緒に働く相手にとってもプラスに繋がるだろうから。
相手がそんなつもりでやっていたことではなかったとしたら、「私はこんなつもりでやっていたけど、あなたにとってはまた違う角度で役に立っていたのね」と気付いてもらえるように。

誰かのちょっとした優しさが、他の誰かのどこに刺さっているのか。
大勢にとってなんとなく有難いことでも、その有難さって、人により刺さるポイントも違うんだろうなと思います。
そうやってお互いにとって新たな気づきが増え、それが積み重なると、みんながもっと生きやすい社会になるんだろうなと、日々感じているところです。

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