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目の前が真っ暗になった日。

先日のnote↓を読んで下さった方、
コメントまで下さった方、
本当にありがとうございました。
とても心温まりました。

さて、そのnoteの続きを今日は綴りたいと思います。

先日、私の元に最悪の知らせが飛び込んで来ました。

『来年の4月1日付での日本への本帰国』

私は自分の耳を疑いました。
事前に夫は4月上旬に出産を控えている旨と春のタイミングでは異動を避けてほしいという願いを上司にしていました。
しかも2週間程前の別の面談中、その上司は「9月の異動だったら平気かな?」と聞いてきたというのです。そんな話も夫から聞いていたので、まさか4月の異動になるとは微塵も思っていませんでした。

そんな中での突然の知らせ。
私はしばし呆然としてしまい、何も手につきませんでした。
妊婦特有の情緒不安定さもあったのか、珍しく長時間泣いてました。

出産・引っ越しがドンピシャに重なる…。
ちょっと考えただけでスケジュールはカオス…

さらに不安なのは帰国という事実だけ告げられ、何処の部署に配属されるかは3月に入らないと分からないという状況、つまり勤務地が不明なのです(関東というざっくりとした場所だけは知っています)。

3月末の帰国後に引っ越しシーズンが終了した不動産市場で良い物件が見つかる可能性は低いし、私は実家に戻るので新居立ち上げの手伝いはほぼ出来ません。ちなみに夫の会社には社宅はありません。

考えれば考えるほど、溜息しか出ません(泣)。

海外での出産・育児の方が大変そうと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
でも今の私にとっては、同じ病院で出産経験のある知人・子育て経験豊富な友人が近くに居て、かつ住み慣れた場所で、慣れた病院で出産する方が自然でリラックスできる環境です。

それに異動と重なるとさらに夫が育休を取ることが難しいことも想定されます。夫の会社としては『男性の育休取得を推進します』と大々的に掲げているそうですが、実際取得している人を知らないという夫…。

ちなみにスペインでは男性も育休を取得するのが当たり前で、『取得できるものをしないなんてもったいない!』ぐらいの勢いだそう。

とにかく想像していた出産・子育て環境が全く違うものになってしまうことは今の私にとって、とてつもない不安とストレスです。

さらに悲しくなったのは、異動の話を上司が夫にする時に『奥さんが大変な時に申し訳ないんだけど…』といった心遣いの言葉は一切なく、へらへらと笑っていたということ。そして夫曰くですが、最初から私の出産は人事異動の際に一切考慮されていないということが言葉の端々から読み取れたということ。
幸い私には帰れる実家がありますが、ご家庭の事情によってはそうもいかないケースもあるかと思います。

こういう人事異動は仕方のないことなのでしょうか?

個人的には『これが日本の現状か』とまざまざと突き付けられたような出来事に思います。お金の問題ももちろんですが、こういう子育て世代を取り巻く働く環境などが劇的な変化をしない限り、いつまで経っても出生率なんて上がらないだろうなとつくづく感じます。

ただ悲しみに浸っている暇はもうありません。
未だに受け入れきれていない自分がいるのはが正直なところですが、私がバルセロナで生活出来るのはあとたった約75日。
出来ることは限られています。
その中で悔いの残らないように、残りの日々を少しでも彩り豊かに出来るように今日から前向きに日本へ帰る準備をしたいと思います。

海外出産記録をお伝えしたかったのですが、そうもいかなくなりました。
こんなドタバタ劇になるとは…。
それはそれで『こんな状況の人もいたよ』ということをお伝えできればと思います。

***

最後に落ち込んでいた私の救いになった最近の出来事を備忘録として記録させて下さい。
先日行った健診で胎児の正常な発育状況を確認できたこと、
気持ちの整理がつかない私の代わりに通訳さんがすごく怒ってくれて共感してくれたこと、
毎週会うスペイン語教室のポルテロさん(マンションの管理人さん)のおじちゃんが私の話す練習のために話しかけてくれること、
そして、久しぶりにフィルムの現像にいった写真屋さんのおじちゃんが覚えていてくれたことです。

些細なことですが、私の心を温かくしてくれました。
こういう日々の嬉しかった事を心に刻みながら前進していきたいです。

最後までこの長文・散文をお読みいただいた方、本当にありがとうございました。

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