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大人になった今になって気づく、子ども時代のトラウマを解消してくれた #好きな番組

これまでに #好きな番組 タグで記事を3本書いていまして(記事末尾のバックナンバー参照)、3本目で「これにて完結」としたのですが、追加させてください。前言をあっさり撤回して追加するそれは、『おいしい給食』です。

おいしい給食

なんと言ってもこのドラマ、本当に給食の話しかありません。授業の様子なんて3分もあればいいほうです(言い過ぎ?)。学園ドラマの定番である、生徒の悩みに寄り添ったり、同僚の先生といい雰囲気になったり、教育委員会と対決したり……そんな場面もあるにはありますが、でもメインはあくまでも給食です。生徒の成長、大人の恋愛、仕事、そんなものは「メイン」ではないのです。タイトルが『おいしい給食』ですから、ご覧になればもう一話目から見事にタイトルを回収しているのがお分かりいただけること間違いなしです。

主人公(?)の中学教師、甘利田(あまりだ)は給食が大好き。頭の中はとにかく給食を「どんな順番で食べるか」「どんな風に食べるか」「どう味わうか」「いかに美味しく食べるか」でいっぱい。授業も、生徒指導も、「全て給食のため」(としか見えない)。同僚に煙たがられ、教育委員会と対立しても、給食への愛は止まらない!今日も、クラスの生徒アイツと「如何により美味しく給食を食べるか」で静かに対決だ……!ノンストップ・給食ラブな日常系ドラマです。

あらすじは多分こんな感じ

もともと「30分くらいで気軽に見られそうなドラマ」を探していたところに見つけて、お試し気分で見始めたのですが、実は私、小学校低学年の頃、給食が全然食べられなかったんですね。特に量。当時の学校、給食は残さず食べること、という「完食ルール」だったので、小食で給食を全部食べられない私はほぼ毎日、給食の時間が終わっても教卓でクラスメートが掃除をするのを見ながら、一人で給食を食べている子でした。

なぜ食べられないのかというと、まず牛乳です。牛乳自体は嫌いではありませんでしたが、わざわざ飲みたいものでもなかったですし(当時の牛乳は今ほど美味しくなかったように思います)、何しろ給食のおかずと合いません。和・洋・中どれと合わせても大抵合いません。なぜお茶を出してくれないのかと思っていました。お茶なら頑張って流し込むこともできたのに…… ところが担任の先生ときたら「牛乳で飲み込みなさい」って言うんですよ。は?何言ってんの?お茶や水ならともかく、牛乳で?どうやって?意味がわからない、そんなことを言われても困る……と当時の私はそんなふうに思っていました。今思えば、咀嚼や嚥下の機能がまだあまり発達してなかったんだろうなと思います。当時の先生も「なんでこの子は給食を食べられないのか、他の子は食べているのに……」と思っていたことでしょう。
その後、進級と共に担任の先生も替わり、完食を強要されなくなったようで「残され給食」の記憶はここで終わっています。(私の食べる量は相変わらず少なかったようです。高学年くらいまでは親からもっと食べように言われていましたので……。)でも「教卓で食べる給食、嫌々食べながら教卓から見る風景」の記憶はずっと残っていました。
そういう意味では、今の学校は完食を強要しなくなったようなので、やっとわかってもらえた、いい時代になったなあと思います。食べられる分だけを盛って、「自分の量を知る」こと、「残したら処分(後始末)する」ことも食育、学びのひとつなのかなと今ではそう考えています。

とにかく「給食を美味しくいただく」がモットーで、給食で一喜一憂ならぬ「百喜一憂」する、そんな甘利田先生の日常を見ていると、給食が全く食べられなくて「残され給食」だった子どもの頃のトラウマがどんどん癒されて、シーズン2と劇場版を見終わった今では、トラウマはすっかり消し飛んで……と言うと大袈裟ですが、雲散霧消して埃玉くらいに小さくなってしまいました(トラウマを消してゼロにすればいいとも思ってなくて、それがあるからこその今の自分ですし、自分の一部としてキープしておこうとも思うのです)。
そして最近シーズン3が始まったことを知り、思わず記事を書かずにはいられなくなってしまったというわけで……!
あらすじでは「主人公(?)」と?マーク付きで書きましたが、もしかしたら、甘利田先生ならきっとこう言うと思うんですよね。

「給食こそが主人公だ」と。

大人になった今、相変わらず牛乳でご飯を食べることはできませんが、カフェオレやチャイなどの牛乳たっぷり飲料は大好きです。


いきなりシーズン3から見始めても大丈夫、多分ついて来れます。カモン!



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