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温泉レビュー記 第4泉【北海道】定山渓温泉(25点)

温泉のない大都市から近い温泉街は不思議と評価が高くなる。パッと思いつくメジャー所だと首都圏から近い鬼怒川温泉、名古屋から近い下呂温泉、北九州から近い由布院温泉、そして今回紹介する札幌から近い定山渓温泉。

温泉の評価なんて温泉ジャンキーではない一般人にとっては「誰と行ったか」、「料理が美味しかったか」とかが重要なのであって「泉質」とか「情緒」とかそういうのは最低限さえ確保していれば全て
「(みんなと良い思い出が作れたので)良い温泉街だった。」
と対外的にアウトプットされる。(と思う。)

この定山渓温泉、(北海道に住んでいない)一般人は聞いたことないかもしれないが、楽天やゆこゆこ等の温泉サイト(笑)でも北海道内では登別やニセコを抑えて1位になることも珍しくない。飯を食っていくためにステマをしないといけない大手旅行サイトのダメ温泉街プッシュにテレフォンショッピングを重ねた。

定山渓温泉へ到着

山の中とはいえ、定山渓温泉へ行くのは簡単だ。札幌駅から出るバス「かっぱライナー号」に乗ってジャスト1時間で到着する。北海道の広大な自然を見ながら~~と言いたいが、田舎慣れしている私には北海道も長野も熊本も風景にあまり変わりはなかった。

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定山渓のバス停に降りた直後の風景。
降りる場所を間違ったか、選んだ温泉街を間違ったか、どちらでも致命的だが北海道民から人気の温泉街と聞いていただけにこの風景が目に入った瞬間、ハードルは地中に埋まった。

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バス停から100m程歩いてココが定山渓温泉ということを確認する。
かっぱの頭部にお湯を入れると口から出るオブジェは(頻繁に見かけるようで)珍しいので十二分にカッパに水を供給した。
名を「かっぱ家族の願掛け手湯」というらしい。二匹でも「家族」と呼ぶあたり複雑な事情があるようだ。

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これが看板地図。広そうに見える(実際広い)が車で周遊する前提の地図っぽく徒歩(バス)だと行動範囲は限られる。

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かっぱ家族の願掛け手湯から舗装された下り坂が視界に入り流石に(インフラ的な意味で)安心する。

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坂道の終わりに「湯の滝」という「滝」とは名ばかりで岩の壁面に水が静かに伝っているスポットがある。

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定山渓温泉と苔(コケ)

当温泉街の水の流れる箇所には緑色の苔がビッシリと張り付いている。
川や滝は大体がこのような緑色だが苔が繁殖しやすい泉質なのだろう。

湯の滝は流れがしょぼいのに加え、滝壺に泡とゴミが溜まっていた。

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定山渓温泉公園の敷地内にある「美泉の滝」、こちらもコケの主張が強い。

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一望できる橋から撮った全景。
写真だとわかりにくいがコケで川は深緑に染まっている。

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豊平峡温泉も同様にコケで溢れていたがそれはそれで機会があったら紹介する。

定山渓温泉の温泉街

手湯の前の下り坂を降り、湯の滝を横目にすれば温泉街の中心に辿り着く。
お盆休みど真ん中に来たのだが歩いている人はいない。ただ、この一帯のホテル旅館が満室なのは事前調査で分かっているので他の人はどこへ消えたのかが不思議でならない。
(豊平峡か、自家用車で遠くへかのどちらかだろう。)

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上の写真の奥に行くと坂が有り、登ると観光地らしい人の存在を確認できる。行列はカキ氷屋とのこと。並んで写真でも取るべきだったかもしれないが列の進みが遅すぎて途中で脱出した。

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舗装された道(=温泉街)はこれで全て。
小道に逸れても特別な施設とかがあるわけではなく温泉街としてはカナリ狭い。店も旅館以外には食べ歩きできそうなスイーツ店があるわけでもなく赤い暖簾のラーメン屋が何件かある程度だった。何故かラーメン屋が多い。

定山渓温泉の側にある名湯

定山渓温泉からバスで5分の距離に豊平峡温泉がある。
ここに関しては、これを定山渓に入れてよいのか悩んだが今回は無しにした。まぁ私が定山渓に来たのも豊平峡温泉のついでなんだけど...。
一言でいうと最高の温泉なので温泉好きなら札幌観光に来た人には行ってほしい。

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定山渓温泉 万世閣 ミリオーネ

定山渓温泉で日帰り温泉をやっていたのはビューホテルとミリオーネの2施設だけだった。今回は高い位置にあるミリオーネを選択したが露天の風景は皆無。(写真はホームページから)。
写真はマンガン温泉で若干黒みを帯びた特徴的な泉質を味わえたがそれ以外は特徴なく塩素の香りも目立った。特に水風呂には塩素玉が沈んでいるのが見えて小学生の頃の夏休みに入った市民プールを思い出した。

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言うまでもないが、風景・泉質共に満足出来る内容ではなかった。

定山渓温泉 二見吊橋

定山渓温泉がメインにしたいと思われる一帯。
自然を見せたいのだろうが、雑草がそこかしこに生えてて整備剪定されているようには見えなかった。勿論ここにも人影はなかった。

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これが二見吊橋。吊橋と呼ぶにはやけに頑丈で普通の橋である。

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吊橋の終端にはUターンの看板が...。
もっとこう・・・一周させるとか、もう少しなんとかならなかったのか。

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しかしながら橋からの景観は一見の価値は有り。
ただし川はコケだらけ。

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定山渓温泉 定山渓温泉公園

温泉街から若干離れた公園。
足湯、滝、源泉とコンテンツ豊富で見た目と雰囲気は良い。

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源泉が流れる滝と地蔵、ここの源泉はとても熱く個人的に好き。

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しかしながら場所が悪くて「寄る」にしては温泉街から離れており、「訪れる」にしては寂しい...。やること無さ過ぎるぞ定山渓...。

定山渓温泉 個人的な一枚

蕎麦率多いけど気のせいではなく蕎麦が好きなだけです。

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定山渓温泉 総括

温泉:10点(50点満点)
塩泉やらマンガン湯やら色々あるが、総湯や外湯が無く日帰り温泉をやっている施設も少ない。温泉目的で来る場所ではない。

温泉以外:15点(50点満点)
温泉街と呼べる範囲はとても狭く舗装された道は10分あれば歩き尽くせる。
他のスポットは橋とその前の庭園(?)だが、雑草伸びっぱなしで橋もしょぼい、ランドマーク的な建物もないのも寂しい。
飲食店はいくつか選択肢があるが食べ歩きするような(スイーツ的な)店は乏しい、謎にラーメン屋が多い。
お土産屋が一つしか無い、まぁこういうのって旅館かホテル内の売店で済ましちゃうしね。

筆者ひとこと:札幌民御用達。
県外からわざわざこの温泉に足を運ぶ程の魅力は感じられない。
「豊平峡温泉のついでに寄ってみた」なら30分もぶらつけば飽きるだろう。


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https://twitter.com/OnsenAkari

■2020年~に訪れた温泉(GoogleMap)
https://goo.gl/maps/88ZPvLYuk9aH6iZN6

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