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2018年4月の記事一覧
[映画評] vol.17 スティーヴン・スピールバーグ監督『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書』公開中
『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書』劇場にて鑑賞。
http://pentagonpapers-movie.jp/
誰もが思うことだろうが、今の日本の状況と重なるものが多すぎて、ちょっと背筋が寒くなる。メリル・ストリープやトム・ハンクスの人物・心理描写や背景の説明をもう少し丁寧にやったら、お話の流れや登場人物の葛藤や決断はもっと自然になったろうけど、2時間以内に収めるために、そうした描写を
[映画評] vol.16 スティーヴン・S・デナイト監督『パシフィック・リム : アップライジング』公開中
『パシフィック・リム : アップライジング』IMAX3Dにて劇場鑑賞。ただ単に「あー面白かった」で終わらせてしまうような映画なので、批評というよりただの感想文になってしまいますが・・・
http://pacificrim.jp/
前作はかなり面白かった記憶がありますが、前作の監督だったギレルモ・デル・トロは製作に回っています。『シェイプ・オブ・ウォーター』の製作を優先させた結果監督を降りること
[映画評] vol.15 『ランペイジ 巨獣大乱闘』5月18日公開
アメリカ映画『ランペイジ 巨獣大乱闘』試写。
http://wwws.warnerbros.co.jp/rampagemovie/
一言で言ってしまうと「不正な遺伝子操作によって巨大化・凶暴化したゴリラやオオカミやワニがシカゴの街で大暴れするお話」。80年代のアーケード・ゲームを実写映画化したものだそうで(そのゲームについてはよく知りません)、それ以上の込み入ったストーリーもなく、善玉悪玉も
[映画評] vol.14 キーレン・パン監督『29歳問題』5/19公開
香港映画『29歳問題』試写。
これは面白かった。仕事も恋もプライベートも順調(に見える)29歳女性を巡るコメディ仕立てのドラマ。30歳を目前にした女性の、おそらくは万国共通の悩みを描く。香港が舞台の話だが、そのまま日本語のセリフに置き換えても全然違和感なさそうなほど、日本人にとっても身近なリアリティを感じさせる。同世代の女性が見れば「あるある感覚」満載じゃないだろうか。設定はありきたりだがス
[映画評] vol.13 ウギス・オルテ/モルテン・トローヴィク監督『北朝鮮をロックした日 ライバッハ・デイ』6月下旬公開
『北朝鮮をロックした日 ライバッハ・デイ』試写
スロヴェニア(旧ユーゴスラヴィア)のインダストリアル・バンド、ライバッハ(劇中ではライバックと発音してますね)が、2015年に欧米のロック・バンドとしては初めて北朝鮮でライヴしたというドキュメンタリー。ライバッハの所属レーベル、ミュートの総帥ダニエル・ミラー翁もコメントで登場する。
当時のNMEの記事
https://nme-jp.com/n
[映画評] vol.12 ロブ・ライナー監督『スパイナル・タップ』6/16公開
『スパイナル・タップ』試写
http://spinaltap.jp/
1984年制作、ロック・ファンの間では有名なカルト・ムーヴィーで、なぜか今頃日本初公開。とはいえ既にDVDにもレンタルビデオにもなってるので、見たことのある人は多かろう。時は1982年、60年代から活動する英国バンド<スパイナル・タップ>が新作を引っさげ全米ツアーする様子を追ったドキュメンタリー……という設定のコメディ映画で
[映画評] vol.11 ショーン・ベイカー監督 『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』 5/12公開
『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』 試写
http://floridaproject.net/
ウイレム・デフォーがオスカーの助演男優賞でノミネートされた映画。ストーリーだけ聞くといかにも地味な映画で、たぶん試写状をもらわなければ見に行くことはなかったんじゃないかと思うけど、期待をはるかに上回る素晴らしい傑作だった。いや、「傑作」と大上段に構えるよりも、「愛すべき作品」と言ったほうがいいか
[映画評] vol.10 マイケル・アプテッド監督『アンロック / 陰謀のコード』4/20公開
映画『アンロック / 陰謀のコード』試写
http://unlock-movie.jp/
ロンドンを舞台にしたスパイ・アクション映画。監督は『007 / ワールド・イズ・ノット・イナフ』のマイケル・アプテッドで、主演は『ミレミアム』シリーズのノオミ・ラパス。脚本に無駄がなく、演出もテンポ良く進行して飽きさせない。もっともお話そのものはかなり入り組んでいてどんでん返しも多く、そのうえ説明的な描写