「PR・広報」は人生を幸せにする"魔法の杖" vol.6~心動かす伝え方とは?~
人を動かす伝え方とは?
誰しも心動かされた経験があるだろう。
僕が小学生の頃、小学生史上で一番ドキドキした瞬間があった。
いい大人になった今でも鮮明にその瞬間を覚えている。
はっきり言って、完全に気持ちを大きく揺さぶられた瞬間。
小学4年生の夏休み直前の放課後、いつものように友達と運動場で遊ぼうと教室を出た。階段を下りて、下駄箱から靴を出そうとした時だった。同じクラスの女の子が声をかけた。
「机の中に忘れ物あったよ!」
「あれ?そうだっけ?ありがとう。見てみる!」
僕は脱ぎかけた上靴をもう一度履き、教室へともどった。
教室の扉を開けて入ると、もう誰もいなかった。自分の机の引き出しを覗いてみた。
すると、そこには一通の手紙が入っていた。
その瞬間に、胸が熱くなった。顔が赤くなっているのが自分でもわかるくらいだった。嬉しいような、恥ずかしいような、不思議な気持ち。
それは、初めてラブレターだった。
心に強く残った印象は時間を経ても覚えている。今、客観的に考えてみるとラブレターというのは、非常に伝え方としてはうまいと思う。
3つの伝え方
伝える方法として「メディア」についてはvol 3で記載したが、そのメディアを使ってどのように伝えるのか。そこにはポイントがある。
伝え方とはどのようなものがあるだろうか?
様々あると思うが、大きくは、「文章」「映像」「音(話し言葉など)」ということに分かれる。ラブレターでいくと「文章」である。
世の中で伝え方の中心は「文章」だ。新聞、雑誌、メールなどは「文章」で成り立っている。そのために、いかに文章で伝えるかが重要なポイントであるかがまずわかるだろう。
もう一歩踏み込むと、その文章の受け取り方まで想像できるとより効果的に伝えることができる。さきほどのラブレターが手紙でなく、メールだったらどうだろう?少し受け取ったときの感動は違うように想像できる。どれだけ相手の気持ちを動かすことができるかを考えることがPRでも重要だ。
次に、最近は「文章」以外の伝達方法が多くなってきた。
一つにはInstagramのような「写真・画」として伝える方法だ。これにより、「文章」では伝えづらかった内容が伝えやすくなった。その内容とは、景色や食べ物などの視覚的情報だ。
さらに、今はその先にも進もうとしている。視覚的情報に「音」まで加えた情報として伝えられるようになってきている。これが、「動画」である。
Youtube、TikTokなどを始めとして、動画での伝達手段が爆発的に増えてきている。今後はこれが主流になってくるのは間違いない。
動画は万能なコミュニケーション方法か?
ここで、注意したいポイントがある。
動画が流行ってきているが、動画は万能だろうか?
ラブレターの代わりに、告白動画を撮って送ることも今はできる。
文章を読むということは、相手に想像させるという行為になる。どんな風に想って書いてくれたのだろう?など想像を掻き立てる。
動画であれば、その想像させるという行為を省いてしまう。文章には文章の良さがあり、動画であれば全て良いというものでもないはずだ。
どちらが効果的かどうかは、相手にもよるし、ケースバイケースで難しい判断だと思う。ただ、効果的なコミュニケーション方法が何かということを、その時々で考える必要があるとうことだ。
デジタル的な写真や動画に溢れた今だからこそ、手書きでの手紙の価値が見直されているということもある。
相手に効果的に伝えて、行動をうながすことは実に奥が深い。それを考えることが、良い関係づくりにつながる。
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