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「PR・広報」は人生を幸せにする"魔法の杖" vol.7~リスクを考えた個人SNSの使い方~

PR、広報の重要な伝え方に「メディア」の活用がある。そのメディアについてはvol.3で紹介した。(vol3.の記事はこちら
なかでも、ここ数年で一気に存在感が高まっているものが、SNSである。
SNSの個人での使い方があまりにも危なっかしいと思うことが多い。
SNSの使い方に、PR視点を活用すると、一気に幸せな人生につながる。

影響力を持ったSNS

Twitter、Facebookなど様々なSNSがある。
そのSNSの性質も、10年前と今では変わってきている。
10年前はWEB上での日記のようなもので、気軽に自分の考えを書くというものだった。

およそ10年ほど前は、私が大学生のころ。
当時は「mixi(ミクシィ)」が一番使われるSNSだった。アメリカではすでにFacebookが有名になっており、日本にも徐々に入ってきている状況だった。
その時の使用方法は、友達同士でのグループを作り情報交換をするような「掲示板」のような使い方がメインだった。対象もどちらかというと、友達の友達くらいまでが主流だったように思う。

そこから、Twitter、Facebookが出てくると、そちらに移行していった。Twitter、Facebookになって変わったのは、ユーザー数の激増だったように思う。実名でつながれるFacebookは、信頼感もあり大きくユーザ数を伸ばした。一方でTwitterは、実名が義務ではない分、情報発信数も多く、世の中のトレンドを作るような働きが作られていった。「リツイート」という言葉がもう当たり前になっているように。

情報を届ける手段としてSNSが有効であることは間違いない。そのため、企業もSNSの運用にかなり力を入れている。そして、個人でもSNSは何かしらやっている人が多いのではないだろうか。

私は個人がSNSで情報発信する際に、軽率すぎる人が多いことが気になっている。SNSでは気軽に発信できる反面、想定もしていなかったことが結果として起きたりする可能性があるということを考えてほしい。

PRにおいては、受け手を意識したコミュニケーションをすること鉄則だ。
その点において、企業がSNSを使う時は、リスクもかなり考慮して発信している。仮に批判や訴訟になった場合でも、企業は専門の法務部門があり、弁護士がいたりして対処ができる。どんなに責任が追求されても、最終的には社長が責任をとれば終わる。

一方で、個人の場合はどうだろうか?

SNSで発信したことに対するリスクは誰が取るのか?
お抱えの弁護士はいるのか?
代わりに責任をとってもらう人はいるのか?
おそらく多くの場合、発信者である「わたし」という個人が全ての責任を負い、問題に対処することになる。

新型コロナ禍において、緊急事態宣言下で、田舎の実家に帰省した様子をSNSにアップした大学生に批判が集中し、実生活にも影響がでるまでになった例も報道であった。
何気なく近況をアップしたのかもしれないが、そのアップした先には、何千、何万という人に見られるという意識をもつことが必要だ。

「面倒くさいし、そこまで気にしなくていいじゃない?」

こう思う方もいるとは思う。
ただ、これは、自分や家族を守る行為だ。あなたがどんな批判があっても自分や家族を守りきれるという自信があるのであれば自由にやってもよいかもしれない。

SNSの情報を判断するのは、一般の人、つまり世論や社会だ。
このことをよく考えておきたい。
自分の考えが一般的な常識と反対のことである場合、反対意見や批判が来ることを想定しておかなければならない。それに対する心構えをしているかどうか。心構えがないのであれば、あまりにも極端な意見や批判される内容を個人で発信することをおすすめしない。(もちろん、社会を変えたくて、あえて一石を投じたくてやっている人がいることも理解している。ここでは、そのような心構えや覚悟を持っておらず、安易にはやらないほうが良いという意味だ。)

SNSを使う以上はその副作用を知っておく必要がある。何事にもプラスの面とマイナスの面がある。大事なことは、安易にネットの世界に上げる前に、一度冷静になって、その内容が誰かを傷つけるものだったりしないか考えてみることだ。

フェイクニュースを見極める

SNS上で出回る情報は全て正しいと限らない。
特にTwitterのような匿名が可能なメディアではなおさらである。

写真がついているから。動画に映っているから。

現在のデジタル技術であれば、写真や動画の加工など簡単にできることは誰でもわかるだろう。しかし、SNS上である一定のトレンドができるとそれを疑わずに、真実だと思ってしまう人が多い。これは、心理学に基づく人間の特性もあるのだが、少し意識することで「あれ?ちょっと変化も」と気づくことができることが多い。

2016年に発生した熊本地震の直後に、ライオンが逃げたという写真付きの投稿がアップされて話題となった。最終的にデマだったのだが、悪質なデマとして投稿者の男性が逮捕された。これも、最初は、デマとしてSNS上ではコメントが入っていたのだが、やがてそれがデマではないという論調が拡大していった。深くその投稿を考えず、そのままを受け取り、拡散する人が続出したことが要因だったと私は思う。

SNSは、フェイクニュースを拡散させることにも大きな力を持ってしまう。スター・ウォーズをご存知の方は、「フォース」を思い浮かべて見てほしい。SNSは「フォース」のようなものだ。

うまく使うと、「ジェダイ」にもなれるが、使い方を間違えるとダークサイド側の「シス」にもなる。

フェイクニュースを自分が拡散させて嬉しい人はいないはずだ。幸いにも私はPRの仕事をしている関係上、個人のSNSでの情報にはかなり注意をする。

情報を見極める目を持つことはそこまで難しいことではない。一瞬、冷静になって考えてみる「時間的余裕」と「意識」を持つことでよい。

リスクをしっかり考えて、有効にSNSを使うことで、自分の届けたい人へ情報を届け、トレンドや論調を作ることだってできる。
このSNSの特性をよく理解して、うまく付き合っていくことが幸せは生活へ繋がっている。

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