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ストーリー・オブ・マイライフ

映画館の営業が再会しているということで、今日はちょっと足を伸ばして久しぶりの映画を観てきた。6/12に公開されたばかりの『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』を。

あらすじはわたしの文章なんかより公式読んだ方が早いのでそちらをお読みください。

観ようと思ったのは、映画の題材、キャスト、ポスターデザインがよかったからだ。『レディ・バード』の主演をつとめたシアーシャ・ローナンが四姉妹のジョー・マーチを演じるとなれば観ないわけにいかない。

映画は現在と過去を行き来しながら進んでいく。主要キャストが入れ替わり立ち替わりしていくさまは、映画より演劇に近かった。

姉妹がそろった時の騒々しさや、家族への溢れんばかりの愛情、十代からの付き合いである近所のうら若き男性との恋愛模様など、こんなに優しくて切ない世界があるということに純粋に感動した。

また19世紀に生まれた女性の人生の難しさにもかなり触れているのがよかった。女性はひとりでは十分な稼ぎを得ることは難しく、ひとりで生きていこうとするならば娼婦にでもなるしかない。貧乏な生まれの姉妹たちはお金持ちとの結婚を夢見ていくが、ジョーだけは「自分で仕事を持って稼いで生きていく」とある意味、現代女性に通じる価値観をもって作家の職につく。しかしちゃんと愛した人とも結婚をする。ジョーはプライド高く、それなのに心はか弱く、でも魂がとても気高い。

なんて希望に満ちた映画だろうか。135分という長尺の映画だけれど一度もダレることなく、かといって飛ばしすぎることもなくテンポよく進んでいくので、映画への没入感もあり満足度は高い。

久しぶりに映画館で観る作品として最高の1本でもあった。

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