マンボウ家族航海記
2024 No.4
北杜夫 2011年
・あらすじ
・感想
先週に続き、今週も北杜夫さんの作品を読んでいました。北さんの日常生活や家族の様子が描かれたエッセイです。北さんは意外にも破天荒な人で私のイメージとだいぶかけ離れていたことにとても驚きました。近場の旅行が良いと選んだ場所が「横浜」だったり、自宅に共和国を作ったりと、一回聞いただけでは「えっ!」となるような話が盛りだくさんでした。
「株を破産寸前までやって、案の定破産し、興味をなくしてしまう」
「ソウの時と、ウツの時があってやるときは何でもできるけど、やる気が出ないときは本当に何もやる気が起きない」
さまざまな困難にぶつかっても自由気ままに生きている姿が描かれていました。ときには周りにぶつけたり、ときには落ち込んだり、何かをやめたり、かと思ったらまた始めたり…。その破天荒さで時には家族などの周りの人間に迷惑をかけているようでしたが、愛嬌のある感じがして、人間味を感じました。
娘の結婚、孫の相手など、父親やお爺ちゃんとしての顔ももち、なんだかんだ、家族から愛されていたのだなぁと思い、こういうのを温かみのある家族というのだなぁと感じました。一番驚いたのは、孫がポケモンのアニメを見ているところに一緒になって見てたことですね。北さんとポケモンってあまりリンクしない気が…。結構驚きました。1990年代後半ごろの話のようです。
人の感情は敏感で何かあればすぐに喜んだり、落ち込んだりしてしまう。おそらく北さんは、これを天気のように感じてこの題名に決めたのだろうと思います。私も今まで生きてきた中でもちろん感じてきたことですし、この投稿を読んでくださっている皆さんも普段からそうだと思います。ときには、失敗して嫌になってしまうこともあると思いますが、このなかなかに破天荒な北さんの様子を見ていると、人生ってどうにかなることもあるんだなぁと感じました。
個人的に、さくらももこさんのエッセイに気質が少し似ているような気もしましたね。この感じに既視感がありました。
・書籍情報
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