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◆仕事が大好きな私が、予防医学にお金を使ってる話

お腹が痛い。女性なら仕方ないことだと思っていた。月一度のものだけでなく、食事の後や体が冷えたとき、必ず腹痛がおそってきた。1番ひどい痛みは、スーパーの生鮮食品のコーナーにいるとき。だから母とスーパーに行き、野菜コーナーからはじまり、その時が来るとわたしだけお菓子コーナーに避難していた。それが普通だと思っていた。みんなそうなんだと。

きっかけ

社会人1年目だったと思う。
彼が風邪をひいて通院した内科がとてもいい先生だったと聞いた。風邪に効く薬だけでなく、背中の痛みに効くものも処方してもらったとのこと。

当時彼はよくお酒を飲んでいて、飲み過ぎるとなぜか背中に痛みを感じていた。それを相談したらしい。

処方されたのは「漢方」だった。


わたしは病気だった

わたしの数少ない自慢のひとつが「健康であること」だ。(あとは、倹約であることと、それなりに人前で話せること)
病気や怪我とは無縁の人生であり、出産時のそれがはじめての入院だった。

当時、部署を異動して人生ではじめて地獄の淵にいた。絶望的に上司と反りが合わず、毎日疲弊していた。
はじめは会社に行くのが嫌だなぁと毎朝思う程度だったのが、次第に上司が座っていた側の耳が聞こえにくくなり、会う人会う人に大丈夫?と声をかけられ、最終的にはオフィスの真ん中で泣いた。

そして腹痛の頻度も増えていた。

彼の薦めで、その先生(以下、漢方の先生)に会いに行った。症状を聞いてもらい、脈と舌、そして腹部周りと背中の触診をしてもらった。出されたのは、朝昼晩それぞれ種類の異なる漢方だった。

当時、先に処方された彼の薬はみるみる効果を発揮して、背中の痛みはかなり和らいでいた。かつ、顔に出ていたニキビがひいていた。わたしが先生の処方を疑う余地はひとつもなく、自分が何の病気で、薬の何がどう効くのか全く訊ねなかった。

薬を飲み続けることで症状が緩和していく、それがすべての答えだった。

予防で通院するという考え方

あれから約7年。今でも漢方の先生に診てもらっている。

ふとしたときに先生が教えてくれた。
「あなたはね、慢性的な虫垂炎。
出ている症状は悪血。胃に傷がついてるから、ご飯食べたりなんかすると痛みが出てたでしょ。胃が動くことで傷が広がったりしてたからね。あなたの彼は同じ胃でも、出来物ができてるの。それが肌にも出てきてるわけ」

またある時には
わたし「先生、風邪で耳鼻科に行くと必ず『花粉症じゃない?』と聞かれるんですけど全くなんですよね」
漢方の先生「漢方は体内の気の流れを正常にもっていくから、症状が出るのを抑えられてるんでしょうね」

さらに
わたし「先生、妊娠したんです」
漢方の先生「それはめでたい!あなたはどうか分かりませんが、不妊ていうのは体の中に入ってきた精子を遺物だと認識して拒絶しちゃうものだと言われてるんだけど、つまりアレルギー反応に近い。しかし漢方は、あなたの花粉症のように、その反応を抑えてくれるんですね。だからこれまで何人か患者さんで、不妊が改善されたという報告をもらったことがあるよ」

極めつけは、
わたし「皮膚科に行ったんですが、お腹周りの湿疹かゆみが治らなくって」
漢方の先生「これ出しておくね」
主人「最近腰が痛くて」
漢方の先生「これ出しておくね」
(結果はご想像にお任せします)

おかげでこの7年病院に行ったのは、年に一回必ずひく風邪のときだけ。あとは漢方の先生のところや人間ドックなど、いわゆる予防のためだ。


もちろん漢方はタダではない。
わたしにとってそのコストは、病気で通院し続けるリスクの回避と定期的に健康状態を主治医に診てもらえる安心感への対価である。


親としてできること

そういえばもうひとつ自慢があった。虫歯が一本もないことだ。
物心つくまで家でお菓子を食べたことがない。まさに、わたしは両親から、虫歯にならないよう予防の取り組みを受けていたのだ。

我が子にしてあげられることは限られている。でもできることなら一つでも多く与えてあげたい。彼女が避けられるはずの病で苦しまないように。

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P.S.ガチャガチャでひいたダルマ。約1年前、妊娠祈願で片目をいれた。これって、両目にして神社に奉納したほうがいいのかな?

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