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#医療

ところで僕はどこにいるのか。

ところで僕はどこにいるのか。

救急科の頃も思ってきたこと。放射線科に来てからといっても感じていること。

自分は今どこにいるのだろうか。それぞれのキャリアパスが明らかでない時代だからこそ感じることだが、医者として今の立場は真っ当なのか。

例えば今やっている手技は救急専門医として恥ずかしくないレベルかどうかと言う判断。もしくは、放射線科専攻医として何年目のキャリアに相当するレベルのスキルか、と言う評価。こう言ったマイルスト

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救急医療とは社会の要請である

救急医療とは社会の要請である

*とある雑誌の依頼原稿の下書き

① 「したいこと」ではなく、「求められる」ことを

僕は「救急医療とは社会の要請である」と思う。救急医としての師匠である、聖隷三方原病院高度救命救急センター早川達也センター長が同じことを仰っていた。各時代、各地域で求められている医療を提供することこそがプライマリーケアの宿命であり、その表現系の一つが救急医療なのだ。

元々。外傷外科医を目指していた時期もあり、

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独善とポリシーの間

独善とポリシーの間

「僕は延命治療にしかならない治療は勧めません。」
自分のポリシーは明確に患者さんにもご家族にも伝えるように心掛けている。
何を希望するか、何を選択するか、それを決めるのは患者さん自身としても、その決断をするのに必要な情報を提供するのはプロである我々の務めだ。
その意味で、自分の基本スタンスはこうですよ、と伝えなければフェアではないと思う。
プロであっても僕らはバイアスに塗れている。
評価はバイアス

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