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投資におけるリスクとの向き合い方

以前の投稿で述べた通り、投資家はリスクとリターンの双方に目をむけ、
特にリスクについてはコントロールすることが必要不可欠だ。

では、リスクとは一体どのようなものであり、いかにして認識し、コントロールできるのであろうか。

まず、投資の世界のにおける「リスク」とは、「リターンの不確かさ」を指し、具体的には金融商品の価格の変動幅(=ボラティリティ)をリスクとして定義づけられている。
しかし、投資家が自らの判断に影響を及ぼすほどまでに懸念を示す本当の「リスク」とは、取り返しのつかないほどの損失を被る可能性のことだ。
そして、私の考えるリスクコントロールとは値動きの乱高下に気を配ることではなく、致命的な損失を被らないようにポートフォリオを管理することである。

つづいて、投資家はリスクの大小を如何にして認識できるのであろうか。
未来のリスクを知る必要がある一方で、未来がどうなっているかは正確に予見することはできない以上、リスクの大小を認識することはできないように思われる。

だからこそ我々は投資家が大きなリスクを抱えうる状況を理解する必要がある。
ある資産を高すぎる価格で買っていると気づいた時、その投資家はリスクを抱えていることを認識する。
つまり、過大な評価を受けて割高となっている資産を購入することがリスクを抱える原因となるのだ。

ある資産の価格が高騰すると、その資産から得られるはずのリターンの期待値よりも損失を被る可能性が強まる=リスクが高まる。
高いリスクを臆することなくとりにいったところで、得られるリターンも増大することを市場は保証してくれない。
大きなリターンが保証されているのであれば、それはもはや「ハイリスク」とは言えないからだ。

しかし、上昇トレンドの続く相場では、投資家はより大きなリターンを求め、リスクを軽視しハイリスクな資産を購入しがちだ。
そして「リスクが低い(=大きいリターンが保証されている)」という思い込みが浸透している状況ほど、リスクの高い状況は無い。
逆に言えば、誰もが高リスクと考えている悲観的な状況こそ、最もリスクの低い資産を獲得する最良の機会でもあるのだ。

最後にこのようなリスクをコントロールする方法について。
損失はリスクと良くない出来事が重なった際にはじめて顕在化する。
リスクを抱えていても相場が悪化しない限りは数字として現れず、誰の目にも見えない。
しかし、相場は急転直下する可能性があるため、相場が良好な時期でも常にリスクコントロールを怠らない必要がある。
良く無い出来事の発生はコントロールできないからこそ、
せめて自分が抱えるリスクだけはコントロールしなければならないのだ。

そして、リスクは資産を安く買えればその分だけ小さくできる。

・企業の本質的価値と比較して株価が割安であるか
・市場はリスクを楽観視していないか(または過度に悲観しているか)

以上の2点を徹底的に見極めた上で投資の判断を下すことが、
リスクコントロールには不可欠である。

株式投資においては企業について知ることなくして本質的価値を見極められない。
おもち投資クラブがYouTubeチャンネルで企業解説を配信している理由もここにある。
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