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グリッチ 一章

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終末的近未来大災害冒険ファンタジー小説『グリッチ』を連載します。
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#刀剣

グリッチ (12)

 年に一度しか休日がない村長というのは、一体どういう仕事なのかということを、俺は望月と、望月の妻の正子さんから聞いた。

 その日は、望月が俺を夕食に招いてくれたのだ。

 この村で、人を夕食に招くと言う時は、夕食を食堂の同じ食卓で食べ、その後、寝室に一緒に退いて、暗くなるまで茶か水で談笑するということを意味した。

 食堂に一日三度足を運ぶうちに、わかってきたのだが、食堂の席の使い方には、ここの

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グリッチ (13)

 のんぺいは左手に、深雪は両手に竹刀を持った。三人で一礼した後、望月が深雪に掛かって行ったが、簡単に払われた。

「先輩、すみませんが、本当に本気でお願いします」

 深雪が望月にそう言った後、今度はのんぺいが掛かって行った。松葉杖を右脚代わりに使いながら、のんぺいは肉眼では見えないスピードで、左手に持った竹刀を振り回し、深雪は、のんぺいが繰り出す矢継ぎ早の攻撃を払い続けた。

 俺の目は、のんぺ

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