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人生の片手間に〜エッセイガッサイ⑬ 自分のものさし

どうも、シンスケです!

この話は療育で起きたエピソードになります。

療育とは?

療育(発達支援)とは、障害のあるお子さまやその可能性のあるお子さまに対し、個々の発達の状態や障害特性に応じて、今の困りごとの解決と、将来の自立と社会参加を目指し支援をすることです。

LITALICOジュニアより引用


長男の1歳半検診の際、自閉スペクトラム症(ADHD)と判断されました。

それ以降、長男が3歳になってから週に一回My Wife(妻)と交互にスケジュールを調整しながら、近所の療育センターに通うようになりました。

療育では子供達が、身体や頭を使い色んな課題にチャレンジしています。

そこで、子供達の無邪気に取組む姿を見て私が素直に感じた事を、同じ境遇の皆さんと共有したいと思い文章に残します。


この日の課題は、身体を使ったゲームの中で「ルール(規則)を学ぶ」でした。

ルールは膝上くらいの高さのロープを両足でジャンプして跳び越えるというものです。

1巡目

初めに先生が「ピョン」と跳んでお手本を見せます。その後に、かわいいアヒルの子のように子供達も真似て「ピョン、ピョン」と跳んでいきます。

A君B君と跳んで行く中で、C君は跳ばずに豪快にゴールテープをきるように両手を挙げてロープに絡まります。

先生「あらー、C君惜しかったね。もう一回やってみようか」

今度もC君は楽しそうに、ロープの下を潜り抜けていきます。

先生「C君、潜るんじゃなくてここをピョンだよ」

先生は優しく教えてくれます。

それでもC君は潜りたそう。

それを見兼ねた先生はC君を抱きかかえて半ば強引に跳ばせました。


2巡目

例に習いA君とB君は「ピョン、ピョン」と跳んでいきます。

そして、C君の順番が回って来ました。

C君は先生の半ば強制的な抱っこが嫌だったのか少しだけ癇癪ぎみにその場で地団駄を踏んでいます。

先生「C君ここ頑張ってジャンプしてみよう!」

「頑張れー!」

私含め保護者の声援が入ります。

C君のテンションは最高潮になり、今度は闘牛のように走り出します。

そしてロープを目の前にした時です

(このままロープに突っ込むか下を潜るんだろうなぁ)

少なからず私はそう思いました。

先生もそう感じたのか、ヒョイとロープを低く下げました。

しかし、走り出したC君はピタッと停まりこう言ったのです。


「何でロープ下げるの?」



意表を突いたC君の発言に、先生含め私達大人は
少しだけ時が止まりました。

先生「そうね、下げちゃ駄目だよね」

C君は何も無かったように、むしろ少しだけ冷めたようにロープを跳んだのです。


私はC君の事を、何も考えていないんだろうなと勝手に決めつけて見ていたのかもしれません・・・

課題も終わって帰り際、私は先程C君の発言が気になり先生にこの事を話ました。

すると、先生も同じように感じたらしく
その後に続けてこう話てくれました。

『子供達は、私達が思ってる以上に理解していますし、色んな事を考えています。

今回はロープを跳ぶというルールでしたが、C君はそのルールを理解した上であえて潜り抜けようとしたのかもしれません。

ルールを学ぶという事が課題だったので本末転倒にはなりますが、本来は潜ってもいいし転がってもいいし踏んづけてもいいんです。

むしろ私達が「この子はこれくらいしか出来ないだろう」と自分のものさしで測って子供達と接するので「あれが出来ない、これが出来ない」というマイナスのイメージを持ってしまうのかも知れません。

それよりも、私達が自分のものさしを捨てて子供達が出来ない事よりも出来るようになった事を沢山褒めてあげて下さい』

そう教えて下さいました。

至極当然な事なのですが、改めて気付かされた1日でした。


皆さんも「自分のものさし」で子供達を見ていないでしょうか?


ご一読ありがとうございます。








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