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不安に取り憑かれたときの心理状態を一粒の米粒で解説します!

年度末、季節の変わり目、花粉症…
今の時期は、特にストレスがたまりやすくなります。

この少しずつ溜まったストレスが蓄積疲労となります。
この蓄積疲労は自覚しにくいという特徴も持っています。

蓄積疲労が溜まっていると、自分はまだ元気だと思っていても、いつもとは違う反応をしてしまうことがあります。

そのひとつに、いつもは何でも無いとスルーできていたことに引っかかってしまいます。

普段なら何でもないことでも、急に「不安」になってきます。

どうしてこのように急に「不安」になってしまうのでしょうか。

たとえば、目の前に一粒の米粒があったとします。

普段であれば、「あっこんなとこに米粒が落ちてた」と拾って片付けるところが、妙にその米粒が気になってくるのです。

まわりを見ると、米粒より大きなものがたくさん目に入ってきます。
まわりと比べると、とてもとても小さな物体(米粒)です。

ところが、どうしたことがその一粒の米粒から目が離せなくなりました。

どうにも気になってしまって、ちゃんと見なければと思います。
しかしそれをよく見ようとしても、あまりにも小さくて詳細がわかりません。

ますます気になってしまいます。
ついに虫眼鏡を用いて米粒を見ることにしました。

すると、今までとても小さかった米粒が、とても大きなものに見えてきました。

ぼんやりとした色や形だけでなく、もっともっと詳細なものが見えてきました。

ちゃんと見えたので安心すると思いきや、まだ何かあるのではと疑うようになりました。
そして、まだそこから目が離せなくなります。

しばらく見ていると、この米粒が動くのではないか、いやさっき少しだけ動いたのではないかと思えてきました。

そして、もうすぐしたら、この米粒から手足が生えてくるのではと急に怖くなってきます。

ここから先は、ただの米粒ではなく、目の前にいっぱいに広がった、怖ろしい生き物になっていき、どんどん形を変えていきます。

人が「不安」という魔物に取り憑かれたとき、このような課程をたどります。

つまり、自分の視野がどんどん狭くなっていくのに、「不安」の対象はどんどん大きくなっていくのです。

虫眼鏡のままで、目をつぶって見ないようにしても、「不安」は居続けます。

虫眼鏡越しの米粒という「不安」に対処しようとしても、あまりに大きな形をしているので圧倒され、自分には到底対処なんかできないと思ってしまいます。

では、どうすればいいのでしょうか。

まずは、虫眼鏡を外すことが第一歩になります。

現実的なことなのか、想像でしかないことなのか、それが起こりえる確率は高いのか、などを考えていきます。

これは一粒の米粒であり、それ以上でも以下でもないとわかれば、その米粒に対する対処方法はたくさんあり、自分で出来るものになっていきます。

「不安」と対峙するときに大事なことは、自分が対処可能なところまで、小さく具体的にしていくことです。

そして、現実の自分が対処できる範囲と限界を知るというのも必要です。

何をどうあがいたところで、自分が出来ないことは出来ない。
反対に出来ることなら、出来るんです。

そして、出来ないところはひとりで抱えず、誰かに頼るということも、ひとつの対処方法になります。

「不安」の魔物に取り憑かれそうになったら、このからくりを思い出して下さいね。


煮詰まったとき、カウンセリングを受けてみることをおすすめします。対面カウンセリングが無理な方には、電話、オンラインもやっています。どんどん気軽にご利用くださいね。

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