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環のストーリー

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生きる姿を、音楽と。環のストーリーを紹介します。
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#日記

新宿三丁目のカラオケに一人でこもる日々

ああ、今日はもうカラオケに行かないと無理だという日がある。仕事で疲れていたり、ストレスを…

夜型の叔父、世界を変えていた

中学生から大学卒業くらいまで、年末年始は北関東にある祖父母の家で過ごしていた。 祖父母の…

”感情的”って言う時、マイナスなことを思い浮かべていない?

仕事で言われた。 「環さんが感情的になっているで冷静に話せる状況じゃないと思いました」 こ…

後悔と向き合うことで見えるもの

私は後悔というものに支配されることが往々にある。 恋愛も仕事も友達とのことでも。 でもこの…

違いをそのままにして

太一は心外だと思う。 でも私は、太一が可愛いなといつも思う。 一生懸命で夢に向かって頑張…

自分が教えてくれた道標

自分の中に”漫画の主人公っぽさ”を感じたことがある。 大学1年も終わりを迎えた2011年3月。…

面接官と喧嘩をしまして...

心の中にある靴箱に、高さ8センチのピンヒールが置いてある。 色は黒。ギラギラのダイヤモンドが散りばめられていて、デザインや機能性は無視した派手さだけがそこにある。 他人から引っかかることを言われた時にその靴を脳内で履くことにしている。 その靴を最後に履いたのは、2019年の晩夏だった。 日中はまだまだ暑さが残る日。 転職活動で、ある出版社の2次試験を受けるために、住んでいた大阪から上京していた。 当時は新聞社に勤めていて、「なんか今の担当きついしやめるか〜」って軽い調子で

面倒くさいくらいの方が面白い

1月末の月曜日。 友達の佳(よし)が働いている美容院に行った。 佳とはこの美容院で、美容師…

あざとさは運命を連れてこない

その人と知り合って初めて一緒に夜を超そうとしていた時、「運命がよかった」と思った。でも「…

あなたは示唆に富みたいですか?

「好奇心旺盛なので、色々なことに興味があります!」 この言葉を聞いた時、ガツンと何かに殴…

「校則さんって、お客様目線欠けてませんか?」

「環、大丈夫?…大丈夫そうじゃないね。いいよ、外出よう」 体育館で開かれた全校集会。3学…

置かれた場所で咲かないでください、なんとなくなら

先日、後輩から誘われて、大学時代に所属していた男子バレーボール部の練習に行くことにした。…

脚を切断した先輩との思い出、とはしたくないから

「環、キャッチボールしよう」 「う、うん」 まさくんは、私にとって少し怖い先輩だった。 私…

今私が生きることは、針の穴を通すようなこと

「だからさ、環くんは”優秀な記者”になっちゃってたんだよ」 じわりじわりと汗が滲んだ。 デスクトップパソコンの前に座っている大学教授が、チラリとこちらを見る。 私はその教授の視線から逃げるように、本棚へと目を逸らした。「ジャーナリズム」の文字が目に入り、塞がった気持ちがさらに沈んでいくのを感じた。 転職して5ヶ月が経った。新しい会社では失敗をしながらだが、少しずつ成果も出てきて、やりたかったシェアハウスの運営に携われている。 なのに、である。 「なんとなく退屈」という状況