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環のストーリー

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生きる姿を、音楽と。環のストーリーを紹介します。
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#LGBT

友達へのラブレター

例えばさ、俺が滌(でき)と付き合うって言ってたら、どうしていましたか? 多分、照れてニコニ…

春菊が食べられるようになるみたいなこと

辛いものや苦いものなどは、人間が徐々に慣れることによって美味しいと思うようになるらしい。…

パートナーなのは、あなただからだよ

パートナーの話をしようと思う。 私は複数愛者だ。 理由は単純明快で複数人に恋愛感情を持つ…

朝のハグ、明日もね

そう考えるようになったのは、東日本大震災がきっかけだった。 2011年3月11日。夕方からのバ…

自分の考えに自信がなくなった日

2014年4月16日。それは私にとって運命の日だった。 某出版社から採用の可否の通知を受け取る日…

面接官と喧嘩をしまして...

心の中にある靴箱に、高さ8センチのピンヒールが置いてある。 色は黒。ギラギラのダイヤモンド…

あざとさは運命を連れてこない

その人と知り合って初めて一緒に夜を超そうとしていた時、「運命がよかった」と思った。でも「”が”」と思っているのだから、運命じゃないということもわかっていた。悟ってしまった自分の心に目をつぶってしまいたかったがそれはできないんだろうなと思いながら、ベッドから見上げたエアコンの形を無駄に覚えていたりする。 金曜日の夜だった。仲良くなった岸辺くんは二つ年下の男の子。一番好きなアーティストはaikoという共通点があった。 最新曲から10年以上前に出たシングルにしか入っていない曲まで

「校則さんって、お客様目線欠けてませんか?」

「環、大丈夫?…大丈夫そうじゃないね。いいよ、外出よう」 体育館で開かれた全校集会。3学…

雑談は心のブドウ糖。ポッドキャストが教えてくれたこと

最近寝る前に、ポッドキャスト「TBSラジオ ジェーン・スーと堀井美香の『OVER THE SUN』」を聞…

今私が生きることは、針の穴を通すようなこと

「だからさ、環くんは”優秀な記者”になっちゃってたんだよ」 じわりじわりと汗が滲んだ。 …

それ以上でも以下でもない人間関係

 誰かにいう必要もない思い出がある。 私より10歳年上の教師、時田さんとの2日間だ。  …

貼られたレッテルを剥がすと決めて本を開いた

※文中には差別表現が出てきます。ただ、それらを是認する意図は全くありません。 <〜小学生…

私は濡れたサドルでいいから

 ※2020年7月31日に公開した「女性コンビニ店員(24) 幼なじみを見た日」の続編に…

突然真理に遭遇する飲み会

 今回は台本のようなスタイルでお届けします。ぜひ皆さんの脳内で東京タラレバ娘のような風景を思い浮かべてお楽しみください。(※多少のフィクションを含みます)  登場人物1:環。東京都出身の29歳男性。会社員として大阪で勤務。バイセクシュアル。  登場人物2:美香。東京都出身の29歳女性。環とは高校の同級生で親友。転職し関西に引っ越してきた。  大阪・梅田、土曜日の午後7時。20〜30代が多い賑やかな居酒屋で。  環は生ビール、美香はレモンサワーを頼み乾杯すると、頭を近づけあ