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ずっと別れる勇気がなかった。

ダラダラ書いてしまうこと必至。誰得な想いも自分の為に残しておこう。

ずっと勇気がなくて言えなかった、別れたい気持ちを遂に言えた。勿論、私が長年思っていたことは彼にとっての突然の天変地異だし、どんなに静かに真面目に言っても1回言っただけで分かってくれるなんて思っていなかった。混乱と動揺で唸るのもよく分かったから、なるべく静かに、ゆっくり話した。ずっとちゃんと言いたかったこと。

仕事後、自分から久しぶりに連絡。「フードコートでホッケンミー、一緒に食べよっか?」って。ホッケンミーは、海老の塩スープ焼きそばみたいなもの。麺が米麺と小麦麺のミックスで、魚介の辛味噌とよく合ってシンプルで美味しい。「いいよ。ちょうどそれが食べたかった。」といつも通り優しい返事で、迎えに来てくれて馴染みのフードコートに行った。

ああ、私この後「別れよう」って言うんだ。しんどいな。今日は辞めちゃおうかな。でも、今日だって決めてきたのにな。2つ頼んだスイカジュースの量が多い方をくれたり、「ちかは下手くそだからやってあげる」と言ってホッケンミーのエビの殻を綺麗に剥いてくれたりする人なんてもう、私には現れないだろうな。話していることは今日の仕事のことなのに、頭の中は不安だらけで貴方の綺麗な目を見るのはちょっと辛かった。

在星2年目27歳の時。有休を使って一時帰国し久しぶりに会った高校の友達が言った。「私、彼氏と別れたんだ。あーあ。この中で1番結婚から遠いわ。」ビール片手に淡々とそう言う友達はとても健気で、たくさん考えてきて、たくさん泣いてきた後のすごく良い顔をしていた。それが、すごく綺麗な顔だったし、別れるエネルギーを全力で使ったことが素晴らしいと思った。同時に私は意気地無しだなと思った。

別れるエネルギー。あの日友達と飲んでから、ずっとそれをどうやって持とうか考えてきた。今、29歳。30歳目前。ずっと決心できず、惰性的に「彼氏」という存在にへばりついていることに、とうとう嫌気がさしてしまった。突発的に沸き起こる、彼に言ってやりたい言葉を槍のごとく投げては、槍が刺さって驚くもすぐさま大きな手で私の肩を撫で、私を落ち着かせて「ごめんね。君はいつもとても頑張っている。俺も頑張るから。」と、ちっとも真っ向勝負出来ないまま矢を折られて優しさで丸く収めされてきた。雑に「さようなら。」と言った時ほどそうだ。いつも私のほうが形容しがたい罪悪感を彼に感じ、「こんなに優しいのに心から愛せない私が悪い。」と何度思ってきただろう。

7年前にちゃんと言えばよかった。「彼氏じゃなくて友達じゃダメかな?」と。でも、あの時も今も、ずっと怖くて言えなかった。だって彼、すごく泣いたんだもん。死んじゃうのか?ってぐらいに。泣かせちゃった罪悪感で遠距離が始まって短距離になって今に至る。あの時から自分の彼への気持ちが、彼の私への気持ちと平行線になることがなかった。彼にお金があろうがなかろうが、痩せようがもじゃもじゃのムダ毛がなくなろうが、私が彼を求めることがないままどんどん気持ちが遠ざかって、それなのに存在に依存しあって成長できない関係が、私はもう欲しくない。彼が変わることでどうこうなる気持ちの問題じゃない。そもそも私は彼に恋が出来なかったんだから。

ある時気づいたこと。彼と結婚したいんじゃなくて結婚というものを早く掴みたかったに過ぎない事、これからもちゃんと大切にできるか考えた時にしんどいと思った事、色んなこと全部がこれから自分がどう生きたいかをものすごく揺らした。だから呟きにも「自分が決意したことを信じて大丈夫だ」と自分に勇気をつけるために書かないと、惰性が続いて自分が消えちゃうと思った。

今回小さいノートを買って、自分の思いを10ページくらいかけて整理してみて本当に良かった。泣いたけどポロポロ系の涙で落ち着いていたし、ちゃんと真っ直ぐ穏やかに言えた。傷付けたい訳じゃないこと、突発的な想いじゃないこと、ちょっとは伝わったと思う。でも、彼がそんなの嫌だって言うのは仕方がない。まだ時間はかかる。正直、いっその事「裏切り者!」ぐらい罵られて、頬をパーンっと叩かれて嫌われたほうがスッキリするんだろうか、と思ったけど、彼はそんな暴力絶対振るわないし、そこまで嫌われる勇気が無い。しんどいけど、1歩踏み出せた自分を褒めて寝る。明日、チューハイ買おう。

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