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【起業の科学】成功する起業家の共通点、ADHDと企業、創業者の死、大麻とビジネスアイデア…etc

最初にお知らせから。

最近、Covid-19に特化した新しいサイトを作っております(デモ版はこちら)。たしかに「今更コロナ?」って感もあるんですけど、今更になってもコロナに関して科学的に根拠のない情報が横行していたりするわけです。

で。

既存の科学ニュースサイトのようにコンテンツの書き手を絞らずとも、情報の信頼性が高いオンライン空間を作れるはずだ、という思いから、①誰もが情報を発信できるというネットの特性を生かしつつ、②学術論文に基づく情報の高い信頼性を担保できるようなプラットフォームを創れないかと考えています。

現在のネット世界は、

  • 既に知名度のある一部の発信者が伝える、

  • (内容の信憑性を問わず、個人の感想に過ぎずとも)「正しそう」と納得感を感じさせる情報が高く評価され、

  • 研究者が丹精込めて調べた信頼性が高い情報にはアクセスしづらい

という仕組みが出来上がってしまっています。

そこで、新しいプラットフォームでは、

  • 多くの人が情報を発信できるというネットの特性を維持しつつ、

  • どれほど科学的根拠に基づいているか?といった要素によってのみコンテンツが評価され、

  • 信頼性が高くかつ分かりやすい情報にこそアクセスしやすい

ってな場を提供したいと考えています。そのための第一歩として、まずはCovid-19に焦点を絞ってスタートし、のちのちは科学全般に手を広げていきます。

少しでも共感を感じた方、よろしければ是非ご意見を聞かせてください!

本格的なローンチはまだ先ですが、アルファ版のテスターとして参加してみてもいいよ、という方(読み手でも書き手でもOKです)、ぜひご連絡ください。

プロジェクトに興味があるという方のご連絡もお待ちしてます!

あと、この投稿を見てサイトを訪問してくれた方限定で、私が配信してる有料コンテンツを無料でプレゼントします。興味のある方は、メールアドレスとキーワードとして「おくさん」とお伝えください。以上、よろしくお願いしまーす!



0. 本題。起業の科学

それでは、今日の本題へ。今回のテーマは「起業」としまして、起業に関わる面白いデータを6つほどまとめてお届けします!


1. 起業家は本当にアンチソーシャルなのか?

「起業する人は自分の利益ばかりを追求するせいで倫理的、社会的なルールを破りがち!」ってイメージがありますが、果たしてそれって本当なの?ってデータ(R)が面白いです。

これは、スウェーデンの6年生の子供たち約1000人を40年間にわたって追跡調査したという大規模な研究で、思春期、成人期のルールに反する行動の頻度が起業する確率を予測できるのか?ってことを調べてます。その結果、起業した人とそうでない人を比較したところ、以下のような傾向が確認されました。

  • 起業した人たちは子供時代、学校でも、家庭でも、遊びでも、規則を破る行動の頻度が明らかに多かった(例えば、親の命令を無視する、学校でのカンニング、不登校、店でのつまみ食いなど)。この傾向は女性起業者には見られなかった

  • しかし、起業した人でも公的に罰せられるような行動の頻度に関しては大きな差はなかった。つまり、犯罪歴という点では起業に関係しない

  • 一方、大人になるにつれ、反社会的な行動に関して起業した人とそうでない人との間の差は小さくなっていった

ということで、確かに起業した人たちは子供のころでも大人になってからでも反抗的な態度をとることは多いんだけど、犯罪と呼べるほどのことまではしてないぞ、と。

研究者曰く、

このデータは、社会通念に反する思春期の反抗的な行動や、境界線に対する若いころの疑問が、必ずしも犯罪や反社会的なキャリアにつながるとは限らないことを示唆している。

むしろ、生産的で、社会的に受け入れられる起業の基礎となりうるのだ。

とのこと。グレーなゾーンに疑問を持ち、それに足を踏み入れてみる勇気を持っているというリスクテイカーとしての気質が起業家として成功するための重要なファクターになっているのかもよ?っていうのはなんかわかる気がしますねー。


2. 起業はもうからない?起業して成功する人に共通する特徴って?

「起業はもうからない!」ってことはよく聞く話で、多くの研究でも実証されているところ。しかし、実際のところ「起業って本当に儲からないのか?」ってところを調べたデータ(R)をチェックしてみましょう。さらに、この研究では「起業で儲ける人に共通する子供時代の特徴ってないの?」ってところまで調べてくれていて、その点でも面白いです。

これは、1979年に対象とされた14歳~22歳の若い男女12,686人を追跡した研究で、「起業家」とその他の事業主の収入を比較し、さらに成功した起業家の子供時代の特徴を深堀したもの。その結果をまとめると、以下のようになります。

  • 先行研究に反して、起業家はサラリーマンや非法人と比べて時間当たりの収入が多く、労働時間も長かった。起業家の収入は、同じ産業で同じ教育を受けたサラリーマンの平均収入よりも50%以上多かった

起業家の収入に関して先行研究と異なる結論が出た件について研究チームは「起業家」の定義の違いに由来するものだと指摘してます。というのも、この研究においては「起業家」は、

  • 新規性のある、リスクある活動をする人

と定義されてます。つまり、会計士とか配管工などの自営業者まで含む広義の意味で「起業」を分類した場合、サラリーマンよりも起業家の方が収入が多くなったわけですな。

では、起業家として成功する人たちは子供時代にどんな特徴を持っていたかといいますと、

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