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【行方不明:生理痛/PMS】食事を変えたら痛みが激減した話

「生理痛・PMSがつらい!」ってのは女性なら多くの人が共感するところでしょう。仕事とか日常生活のいたるところでも影響をもたらすレベルの症状を抱えるケースも多く、実際、アメリカでは月経痛に伴う経済損失が2億ドルを超えるという試算もあったりしまして、事の重大さがうかがえます。

生理痛やPMSの対策としては、薬のほか、マッサージや湯たんぽ、ヨガとかいろんな方法があるわけですが、今回は「食事」の観点に絞って対策をまとめておきたいと思います。というのも、生理前に多く分泌されるプロゲステロンってホルモンが食欲をブーストさせる効果がありまして、この高まった食欲に応じて何を食べるかによって、直後のサイクルだけでなくその後の数サイクルにおける症状の強度まで左右されたりするんですよ。なんで、生理との関係で食べるべき食材と避けるべき食材はあらかじめ把握しておいた方がいいのではないかと。

また、食事の内容は一緒に食べる人との関係で決定されることも多いし、女性は自分から口に出すのははばかられる場合も多いと思うんで、男性もある程度の理解を持っておいた方がいいんじゃないでしょうか。


▼生理痛のおおざっぱなメカニズムを復習

まずは、生理痛のメカニズムを簡単におさらいしておきましょう。具体的な「食べるべき食品」「避けるべき食品」を知りたい方は飛ばしてもらっても結構ですが、簡単にでもメカニズムを知っておいた方が応用もしやすいと思うんで。

生理痛の大きなメカニズムとしては、大まかには以下のようなプロセスが想定されています。(R)

1.月経中に子宮内膜を形成する細胞が分解される
2.これに伴って炎症を引き起こすプロスタグランジンが大量に放出
3.プロスタグランジンが子宮内の血管を収縮させる
4.筋肉層が収縮
5.痛みを伴う痙攣が発生
6.さらにプロスタグランジンの一部は血流に交じって全身に回り、頭痛や吐き気、嘔吐、下痢等の症状を引き起こす

って感じで、プロスタグランジンの分泌が多いと症状がひどくなってしまうわけですな。実際、症状がひどい人ほど子宮の細胞で作られるプロスタグランジンの量が多いことがわかっていたりします。

これを踏まえれば、イブプロフェンとかナプロキセンといった非ステロイド系の抗炎症薬が月経痛に効く理由も納得がいくでしょう。

また、プロスタグランジン以外に「エストロゲン」の量も月経の症状に関係しておりまして、簡単なメカニズムはこんな感じ。

1.毎月の月経サイクルにおいてエストロゲンレベルが上下する
2.エストロゲンは毎月妊娠を期待して子宮の内膜を厚くする作用を持つ
3.月経周期に伴って形成された内膜がはがされる
4.この時、プロスタグランジンが生成される
5.激痛!

そして、ホルモンの分泌のサイクルをまとめてくれているのが以下の図(R)。

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つまり、各サイクルで2回エストロゲンレベルが上昇し、この際形成された子宮内膜がはがされる際に痛みが発生するというわけですな。

もちろんプロスタグランジンもエストロゲンも大事な物質ではあるわけですが、増えすぎると月経の症状がひどくなるぞ!ってこと。そこで以下では、じゃあどんな食事をすればこの症状を抑えられるのか?ってポイントをチェックしていきましょうー。


▼症状を軽減するための基本的なルール

以上のメカニズムを踏まえれば、生理痛の症状を緩和する手段は大きく分けて以下の2つ。

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