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#18 大豆ミートを食べてみた話

最近、週に一度の割合で、「お肉を食べない日」を作るようにしてみています。

僕は、サラリーマン兼料理ブロガー?として日々レシピや料理写真を発信している人間です。つまり、日々肉料理や魚料理を作っているわけですが、そんな人間がそんな日を作るなんてどういうこと? と思う人もいるかもしれません。

日本におけるベジタリアン

欧米と比べてまだまだ理解の低い日本では、「ヴィーガン」「ベジタリアン」の話をしようものなら、「大丈夫?あいつ」という宗教めいたレッテルを貼られかねません。

でも僕は、

「動物を殺して肉を食べるなんて、そんな残酷なことやめましょうよ!」

といった道徳的価値観から説くつもりはあんまりないのです。


そりゃ動物を殺して肉を食べているのは事実です。場合によっては大量生産のために決して良いとは言えない環境で生育され出荷されていく動物たちもいることでしょう。心が痛まないのかと言われれば、もちろん痛みはします。

でもこれまでも人間はそうやって生きてきましたし、僕たちもそういう人生を生きてきていますし、食文化というカルチャーもあるわけですし、何よりお肉は美味しい。正直なところ、道徳的観念からその生活を改めるなんて土台無理なわけです。

道徳的な価値観で真正面から説かれても人には響きません。人間とは正論を嫌がる生き物なのです。


道徳観から畜産をヘイトするわけじゃない

でも僕はちょっと目線を変えることで納得感があるなと思っていまして、例えば気候変動問題

僕もだいぶ不勉強でして、世の中のベジタリアンの人たちというのは、「動物を食べるなんて残酷だ」という意識からの主張だと思っていたのですが、必ずしもそれだけでは無いんですね。

現在世界中では地球温暖化による災害が多発していますが、この地球温暖化の大きな原因が「温室効果ガス」だというのはみんな何となく知っている話だと思います。

ですが、産業界全体の中でも、畜産業が生む温室効果ガスが大きいウェイトを占めている、というのはあまり知られていません。

人為的に排出されている温室効果ガスの14.5%が畜産業に由来していると発表し、腸内ガスの発生量が少ない種類の牛を飼育するなどの解決策を提案した。
FAOによると毎年家畜から放出されるメタンガスの量は、石油約1億4400万トンに匹敵するという。これは、南アフリカ全体に電力を供給するのに十分な量に相当する。
┗ 地球温暖化ガスの14.5%、家畜に由来 FAO報告書 
  (AFP BB news - 2013年10月1日)

これ結構衝撃じゃないですか??
えっ、畜産業が温暖化を後押ししてるの??

地球温暖化は21世紀を生きる僕たちにとって超重要テーマです。特に昨今は日本でも毎年のように過去最大級の台風がやってきたりもしますが、あれは偶然が重なっているわけではなく、地球温暖化が原因です。

日本に限らず先進国各国も何かしらの天災に悩まされていますし、発展途上国の島国なんてもっと死活問題で、海面上昇で沈んでしまうかもしれないわけです。

そんな今後何十年先の気候変動の影響を一番受けるのは誰ですか??


そうです、僕たちの子供世代です。


……。

すいません、子供いませんでした。
というか結婚してませんでした。
というか彼女いませんでした。


いや、そんな話がしたいんじゃない。


大豆ミートを食べてみよう

そしてこれもまたエグい話ですが、先進国・富裕層に届けるお肉を出荷するために牛豚鶏に食べさせている穀物量があれば、世界中の飢餓問題は解決されるのだそうです。

僕たちが食べるお肉のため……の家畜の餌のため……別の国の人間が飢えている、こんな事実を僕たちは知らない。

この世の中はあらゆる富の格差を生んでいるわけですが、その一端がお肉の世界にもやはり広がっているわけですね。


どうですか。

そんな話を聞いたら、ちょっと何かしてみようかなという気になりませんか。僕も、お肉は大好きですし、お肉生活をいきなり一切やめようなんてストイックなことはとても出来ないのですが、一週間に一度くらい、「肉を食べない日」というのを作ってもいいのではないかと思いました。

まずは知ること、そして小さいところから実践してみること、そういうことは結構大事です。「あいつは意識高い系だ」なんて言われても、ちょっと未来の地球のために貢献できていると考えれば安いものですよね。

そうそう、ダイエットにも非常に良いですしね。この理由は案外大事だよ。ダイエット目的でもいいじゃないですか。


というわけで、植物由来の人工肉、大豆ミートを買ってみました。

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欧米の方がはるかに菜食文化は進んでいますので、欧米の代替肉の方が美味しいと思うんですよね。本当はアメリカで人気のビヨンドミート社のものを買ってみたかったのですが、日本ではまだ買えないみたい。

とはいえ、僕以前なんかの音楽フェスで食べたハンバーガーのお肉が大豆肉だということに気付かず食べていたことがあるので、日本の大豆肉もそこそこなのでは?

モスバーガーのグリーンバーガーも人気ありますよね。知ってました?ベジフードバーガーがモスにあるというのを。

早速料理してみました。


【大豆ミートのオイスター炒め】

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【大豆ミートのオイスター炒め】 2人分
べジミート 50g
たまねぎ 1/2個
ニラ 7-8本
卵 1個
にんにく 1片
*酒 大さじ1
*しょうゆ 小さじ1
*オイスターソース 小さじ2
*みりん 小さじ2

1.べジミートをお湯で戻し、絞る。たまねぎはくし切り、ニラは適当な大きさに切る。にんにくはみじん切りにする。
2.フライパンに油を熱し、溶いた卵を流し入れかき混ぜて取り出す。
3.にんにくを弱火で熱し、香りが立ったら中火に上げてたまねぎ、べジミート、ニラを炒める。
4.(*)を回しかけ、卵を戻し入れてざっと混ぜて完成。


イケますね!

全然いけます。鶏肉にちょっと近いのかな。ちょっと強めに味付けしたら普通にお肉食べる感覚でおかずになり得る感じです。

上でダイエット目的にもなると書きましたが、意外と美味すぎて米が進みました。

ダメじゃん。

いや、ダメではない。


感謝の極みです。どうもありがとうございます。