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就活を通じて『社会で求められる人物像』について考えたことはありませんか?

社会ではどんな人が求められているのか?
学生時代にどんな能力を身に着けておけばよいのか?
そんなことを考え、気になって調べる人も多いのではないでしょうか。


文部科学省では、以下のように定義しています。

  • 当該分野の専門知識の土台となる「各分野における基礎的な知識」の徹底的な理解。

  • 産業のグローバル化に伴い、多様な地域で、様々な人々と一緒に仕事をしていくための「グローバルな感覚」の素質。

  • 開発から商品・サービスまで、一連のバリューチェーンを俯瞰しプロジェクトを遂行していく「マネジメント力」

  • 学んだ知識を現場に適用し有効に活用していくための能力として、「課題発見・解決力」、「コミュニケーション能力」等、いわゆる「社会人基礎力」として括られる要素。


わたしはこれを、
①基礎知識:土台となる一般常識、一般教養、読み書きそろばん
②つながりの力:人と連携する力、人と人・モノをつなげる力
③活かす力:学んで身につけた知識や技術を、仕事で活用する応用力
と捉えます。

学生時代はこれらの能力を身に着けつつ、就職活動を通じて徐々に社会で発揮できるよう準備する段階だと言えるでしょう。

ただし、文部科学省も学生時代にすべてを身に着けられるとはしていません。むしろ社会に出てから仕事を通じて修得していくことを進めています。

 なお、ここでの「求められる能力」は、大学卒業段階ですべて高度に獲得しておくべき能力ではない。これらは、企業での訓練も含めて継続的に高めていくものであり、教育段階では、これらを獲得していく「素質」を育成すると考えることもできる。

文部科学省




求められる能力がわかったとして、それをどうやって高めていけばよいのでしょう。

それは、『自分で考えて挑戦し、最後までやり遂げること』に尽きるのではないでしょうか。

わたしはそれを、
①自立:自分のことは自分でやること、一人でやり抜くこと
②自律:自分をコントロールすること、甘さや弱さに負けないこと
と表しています。

ちなみに、自立と自律は次のように定義されています。

じ‐りつ【自立】
1 他への従属から離れて独り立ちすること。他からの支配や助力を受けずに、存在すること。
2 支えるものがなく、そのものだけで立っていること。

出典 小学館:デジタル大辞泉

じ‐りつ【自律】
1 他からの支配・制約などを受けずに、自分自身で立てた規範に従って行動すること。
2 カントの道徳哲学で、感性の自然的欲望などに拘束されず、自らの意志によって普遍的道徳法則を立て、これに従うこと。

出典 小学館:デジタル大辞泉


また、自律の対義語は他律と言います。

た‐りつ【他律】
1 自らの意志によらず、他からの命令、強制によって行動すること。
2 他の領域に支配されること。
3 《〈ドイツ〉Heteronomie》カントの道徳哲学で、意志が理性の先天的な法則に従わず、感性の、自然的欲望に拘束されること。

出典 小学館:デジタル大辞泉

「周りに流される」「誰かの言いなりになる」「人任せにする」といった行動は、いずれも他律的であると言えるでしょう。


就活は、誰かがやってくれるわけでも、勝手に内定がもらえるわけでもありません。自分で決めて応募し、自分で受験しに行き、自分で語らなければ、合格はあり得ません。




しかし、「他の人に支えられて生きていくこと」は、ごく自然なことです。

卒業までは親の世話になることが多いでしょうし、学校では友人たちのおかげでがんばれたことも多いでしょう。

就活だって、仲間と有意義な情報を交換し合ったり、集団面接やグループディスカッションでは他の受験者と関わったり協力したり、面接練習の相手になってもらったりと、他の人に支えてもらうことはあります。

『ご縁』というのは、人と人とのつながりです。
就活では会社との『ご縁』が結ばれることで内定をいただけるわけです。
他の人に支えられるとともに、他の人や会社・社会を支えることにもつながります。


わたしはこれを『他立』と呼びます。

  • 他の人とともに立つ

  • 他の人に支えられ、また他の人を支える

  • 他者のおかげで立っていることを感謝する

そんな意味を込めた言葉です。

自立の対義語と考えると、一人立ちできない、誰かに支えてもらえないと立てないというネガティブな意味になるかもしれません。

ですが、本当の意味で「一人で生きていくこと」は難しいですよね。
衣食住すべてにおいて自給自足というわけにはいきませんし、誰かと関わって生きていくからこそコミュニケーションや思いやりが生まれます。

実はすべての人は『他立』であると、わたしは思うんですよね。




植物は『他立』であり『他律』です。

タンポポは風に吹かれて遠くに種を飛ばします。
リンゴは昆虫によって受粉することで実をつけます。
植物たちは大地から水を吸い、太陽の光を浴びて成長します。

すべて他の力を借りて大きくなるのです。

そして、落ち葉は大地に栄養を与え、実は他の生物の糧となり、美しい花は人の心を癒します。

他に還元し、他を支え、他を癒す―――

『他立』とは、つながりの力とも言えるのではないでしょうか。


今日はそんなことをお伝えしました。

いよいよ就活2024が本格始動します。

がんばれ!就活生!!



明日も佳き日でありますように



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