ToDoリストだけじゃなくて、ToChallengeリストを作ろう
毎日。僕は1日のはじまりにToDOリストを作る。その日にしなければならないタスクを1つずつ思い出し、リストにしていく。
この作業自体は嫌いではない。無感情にタスクを追加していくだけで、何か高いハードルがあるわけではない。とても気が楽だ。
日課にしている朝の散歩から帰宅したら、リスト作りにとりかかる。
ただ、そうやって仕上げたToDoリストを前にしたとき、事情は変わってくる。これからこいつらをやっつけなければならないのか・・・とその壁の高さに少しばかり暗澹たる気持ちになる。すくなくともポジティブな感情を抱くことはない。
ToDoリストのなかにやったこともない、どうしたらいいのかもわからないタスクがあったら、ドキドキと動悸に襲われることもある。やりたくない・・・。
人間、わからないものは怖いし、不安になるものなのかもしれない。
もちろん、それらの不安に胸にかかえながらもタスクをすべて倒したときには、達成感がある。よくやった自分、と。この達成感に酔いしれて、1日の終わり、あるいは、週末に酒を飲む。これはこれで、悪くない。
「達成感」という褒美を得るためには、ToDOリストを前にしたときのネガティブな感情というのは、当然支払うべき代償なのかもしれない。
しかし、毎日のように1日のはじめに重たい気持ちがやってくるというのは、どうにもやりきれないものがある。
自分的にちょっと楽しいタスクでも、ToDoリストに入れた途端に、やらなければならない嫌なタスクに変貌を遂げてしまう。
なにもToDoリストを悪者にしようというわけではない。ToDoリストは、やらなければならないことを可視化する、という意味で大きな役割を果たしてくれている。こいつがあるからこそ、その日の1日を迷うことがなく、過ごすことができるのだ。
リストがなければ、その日1日、何をしていいのかわからず行き当たりばったりになってしまう。まるで、地図なしで航海に出た船のように。
ToDoリストのいいところを残しつつ、タスク前のネガティブな感情を軽減する術はないものか。そんなことを考えていた。
最近。新しくチャレンジしてみたいことをリスト化することをはじめてみた。茶道を習ってみるとか、近所の美味しいと噂のパン屋に行ってみる、とか、そういったささやかなチャレンジだ。
ささやかなチャレンジも、多忙な毎日に溺れていると、どんどん後回しになっていって、ついには忘れさってしまう。新しいチャレンジには、特に緊急性がない。今、やらなくても、生活に害を及ぼすこともない。そのため、なんだかんだと理由をつけて、忘却の彼方に流れ去っていく。
しかし、なんの新しさもない、ToDoリストこなすばかりの毎日に違和感を覚えている自分も存在していた。「やらなければならないこと」ばかりでは、自分がなんだか消耗してしまうような気がした。
そういった事情もあって、やってみたいチャレンジを書き留めるToChallengeリストというものを作りはじめた。
なかなか実現できそうもない大きなチャレンジから、今日すぐにできそう小さなチャレンジまで。とにかく、やってみたいことを書き出す。
たったこれだけの作業なのだけど、なんだか楽しい。リストを作っていることにワクワクしている自分がいた。やってみたいことだから、当然なのかもしれないが、早くこれらに手をつけたいと感じた。
この作業の過程で、ひとつ、発見したことがある。
それは、ToDoリストとToChallengeリストには、交わる部分が存在するということだ。
いつもなら、ToDOにリストに入れるような「やらなければならないこと」、も捉えようによっては、新しいチャレンジと言えそうなものがある。こういった性質のタスクは、ToDoをToChallengeに書き換えることができる。
たとえば、仕事で新しいプロジェクトを任されたとする。
はじめて一緒に働くメンバーがいたり、詳しくない領域があったり、どうやって進めたらいいかわからかったり・・・
「新しい」ことには、「未知」が溢れている。そういった「未知」のなかには、必ず自分にとってのチャレンジになる仕事がある。これを、ToDoではなくToChallengeに入れるのである。
すると、ほんの少しだけど、この仕事を前向きに取り組めるような気がする。
あともうひとつ。
いつもどおりの仕事。特に新しさはない「やらなければならないこと」。そういった仕事のなかにも、意識すれば小さなチャレンジを作ることはできる。
・同僚に、感謝を伝えてみる
・いつもよりもちょっとだけ資料を工夫して作ってみる
・机の上の目の届きづらいところを掃除してみる
些細なことでいい。いつもどおりに、少しだけちいさな工夫を織り交ぜる。こういったことも、自分にとってのチャレンジになるし、ToChallengeリストに入れておくことができる。
些細な工夫を毎日少しずつ。そういった意識を持って取り組むと、なんだか気分が上向きになる。前にすすめている気がする。
ToChallengeリスト活用ははじめたばかりだけど、いまのところかなりしっくりきている。毎日、どんなチャレンジをしようか、と少しだけワクワクしている。
何気ない1日1日も、ちょっとした工夫をするだけでも楽しむことができる。これは僕にとって新鮮な気づきだった。
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