マガジンのカバー画像

うっとりするような小さな奇跡

51
運営しているクリエイター

記事一覧

境界線がなくなる時

金魚の健康には青水が良いとのことで、たまに青水擬きの藻をあげると、美味しいそうにパクパク食べる。きっと「ごはんですよ」のような、いぃ匂いがしているんだろう。
水槽には、金魚が消化不良になると透明なヒラヒラがふわりと浮く。藻を食べた翌日は、深緑の塊が沈んでいる。それをほくそ笑みながらスポイトで吸う。

(青水擬きの)藻の舞う鉢に、泳ぐ金魚を眺めていると、金魚の健康を願う気持ちと、自己満足の、とても

もっとみる

2020/2/15

冷たい空気の中
松の落ち葉が積み上がった地を
ふっくらふっくら歩いて行く
靴の中の足が感じている
春の熱を

今日も「働く喜び」そのものを報酬の一部として充分に味わう。

人生には時にドラマティックなコトが起こり、乗り越えたり、時には抱えながら「最期」に向かって行く。どうしようもない時、人は意外と冷静だ。七転八倒、奮闘した挙句、「大丈夫」「いける」と暗示のように腹を括った人には、笑い飛ばしてみる方法も有効。「可哀想」と言われたり、深刻に受け止められるより、同じように笑い飛ばしてくれる人がいたら仕合わせだ。そしてそこには、本人だけのモノではなく、笑っちゃった人々にも未

もっとみる

好喝トンネル

「いつ、誰と飲もうか」と大切にとっておいた、この最後の一握のお茶を、「この人なら、このお茶の価値がわかるのでは。」という感だけで、初めて会って数分の方と呆気なく開けてしまう。偶然にも、以前から飲んでみて欲しい方もいたので「時」が来たのだ。
その人は、構わず話しを進めるお連れの話を聞きながら、公道杯をスンスン嗅ぎ、こちらで茶を飲む私に目配せした。「好喝」のトンネルが繋がった。
その後、彼はスマホの

もっとみる

文字の向こうは



先週、小さい人のお財布から飛び出して行った10円玉。
今日、小さい人が見つけた。
ホントにコロボックルが、小さい人を待っていたような「あったよ」
帽子マジックをしてくれて、マジックのタネでもある「お茶の種」が帽子から転がって行った先にあったらしい。
それとも、粋な10円の渡し方を1週間考えていたのか⁉︎

可: お金は大事にしないとね。武器になるから。(アイテム、道具と言うべきだった。)

もっとみる

コロボックルがさ。。。



いつもより早く、カンパーニュを迎えに来た小さい人のお財布から、硬貨達が勢いよく飛び出してしまいました。

小:どぉしよう。大事件だ。。。パンが持って帰れない。

10円玉〜!何処行ったの〜?出て来て〜
と、二人で店中を、靴の中も、扉の外まで探し回りましたが、10円大玉2枚だけは出て来てくれませんでした。

可:出て来たら捕まえとくわ。だから今日はパン持って帰ったら?暗くなって来てるし。

もっとみる

和敬清寂



わけいせいじゃく
全てのお茶の心が込められている言葉です。

「和 」互いに心を開いて仲良く
「敬」互いに敬いあい
「清」目に見えないモノまでも清らかに
「寂」 如何なることにも動じない心

「茶会の空間において、お点前をする主人と賓客(招かれている人)が、お互いの心を和らげ謹み敬い、自身も茶会の雰囲気をも清らかに、何か起こっても動じない」というような意味です。皆が同じ方向を向いてトン

もっとみる

今日の小さい人とのお茶の時間。
可:コロコロのお茶を飲みませんか?
小:ツブツブ。。。粒々だね。
小:葉っぱが膨らんだ。
その呟きに私の心が膨らんだ☺︎

2019/10/8 24℃

秋が来るのを待っていたように
咲いた☺︎
雨が降ってきた。
#きっと朝顔

もう咲かないつもりなんだと思っていたら、昨日、葉っぱじゃない芽のような緑があると気付いて、今朝の水遣りの時にしっかり蕾になっていた。
2019/10/7 #きっと朝顔

カンパーニュの一番美味しい瞬間
パンを噛んだ時に、皮の細胞(crust)が弾ける感じが魅力だ。それは、焼きたて、もしくはリベイクしたときに感じやすい。

“喉が渇いたら水を飲み 心が渇いたらお茶を飲む”

“喉が渇いたら水を飲み 心が渇いたらお茶を飲む”

「茶」は、読んだり教えられたりして理解したり、出来るようになるモノでもない。

私の仕事は、ただの文化の遺伝子の運び屋だ。それが誰かの茶沼に嵌るきっかけの一つになれば幸い。一見無意味に思われがちだが、真剣に茶と向き合うのも仕事のうちだ。そして、粛々と伝えて使命を果たすだけ。

“虚の部屋で茶を啜る事は一つの宇宙で、大なるものと小なるもの双方を感じる事である。それは美でもあり又一つの道である

もっとみる
翡翠色の時間

翡翠色の時間

雨が降ってきたので
○○雲霧みたいな緑茶を飲もうかなと選んでいたら、ふわ〜っと扉が開いた。
白銀の光の中にすらりとした影。

埋めようもない「穴の空いた心」を見えないように包んで。
置いて逝かれたお茶を携えてご来店された。

もっとみる

ただ言われた通り、なぞっているうちは出会えない。お茶は、まず淹れてみて、好きになって敬意を持って知ろうとし、お茶に対して自分を開いた人にのみ、本当の姿を見せてくれる。
どぉしたら褒めてもらえるんだろうと考えているうちは出会えない。
中国緑茶はその典型。 #茶のお稽古 #中国茶