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選評*沢百本縒りて太しや雪解川

沢百本縒りて太しや雪解川   岡田 耕
雪解けを迎えた高原の麓。
無数の沢が捩れ捩れて山を下る。
それらの沢が下るにつれて次々と合流して、次第に大きな流れとなってゆく。
そんな幾本もの沢の流れが合流してゆく様子を「沢百本縒りて太し」と捉えた。
実際に高所から見たらそんな風に見える事もあろうかと思うが、現実に目の当たりにするのは精々二本か三本の沢が合流する様。
それを、今、目の前に見る急流は一体何本の沢が合流したものかという思いからの発見だろうが、実に見事な把握である。
一読、次々と合流して次第に水嵩を増し、生みの親の山を轟かせて流れる雪解川が目に浮かぶ。
「写生を越えた句」という事をよく耳にも目にもするが、まさにこのような句を言うのであろう。

俳句雑誌『風友』令和四年八月号「-風紋集・緑風集選評ー風の宿」磯村光生

☆この春の雪解けの川・・・大浜綾子さんの記事に妙高山の跳ね馬と桜のお写真がありました。この中に雪解けの川が・・・。ご紹介します。

【スキ御礼】「選評*春燈やペン持ちてより岡田耕

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