オードリーはなぜ女子を惹きつけるのかを言語化してみた
こんにちは。まさよです。
名古屋でグラフィックデザイナーをしています。
この投稿のサムネイルは、隣の席のデザイナー、KちゃんからのValentine present♡女子に人気の洋菓子ブランド・オードリー。
(バレンタインで貰ったのは中のお菓子のみ)
これについてちょっと考えてみた話。
Kちゃんは、オードリーが大好きで、今年は缶(パッケージ)目当てで5〜6個の商品を買ったそうだ。
日本一の混雑!で有名なJR名古屋タカシマヤのアムール デュ ショコラに2回も行き、そしてやっとお目当てのものが揃ったと喜んでいた。
うん、わかるよ。
オードリーはかわいい。
女子は皆あのパッケージに魅了される。
柄違いの缶欲しさに中身の同じお菓子を何個も買う気持ち、私もわからないでもないよ。
名古屋JR髙島屋のアムール デュ ショコラの売り上げはクラブハリエに続いて2位だったし、缶(中身無し)はメルカリで出品されているのも目にした。信者的ファンも大勢いる。
うん。かわいい。
かわいい…か?
(この女の子、ちょっと怖くね?)
私は少し冷静になって、
どうしてオードリーを買いたい!と思うの?と、
会社のデザイナー女子達に問いかけた。
・缶のモチーフが可愛いから!
・イラストのこのゆるカワな線が可愛いから!
・商品も含めての世界観が可愛いから!
イラストが得意なデザイナー達が揃って
そんな事を言うので、
缶を買ってきて、自分で似たように絵かいてみたら?
むしろもっと自分好みの可愛い缶ができるのでは?
と言う提案をしてみる。
そーゆー事では無いんですよー!
そう。「ただただ可愛いから買う」意外の理由があるんだね。
雑貨屋でこの缶が売っていても皆がこぞって買うということは絶対にない。
そもそもバレンタインってどんなイベントだっけ?
女子が年に一度好きな男子に告白…云々というイベントって意識ある人はどのくらいいるのかな?
少なくとも、アムール デュ ショコラは年に一度全国から、世界から、様々なチョコが集まり、女子達が自分のご褒美として高級チョコを買うイベントになっている。
前述もしたけれど、JR名古屋タカシマヤのアムール デュ ショコラは日本一の売り上げ、来場者数を誇る一大イベント。
会場の熱気は常にムンムン。土日は戦場の如し。
他の百貨店の同じようなイベントと比べても、かなり特異で特別な空間なのだ。
彼女たちは体験を買っている
広告の世界では「モノからコトへ」と言われるようになって久しい。
彼女達は商品(モノ)を買うことで体験(コト)を手にしているのだ。
・混雑の中アムール デュ ショコラに赴いて、年に一度しか手に入らない自分へのご褒美を買う。
・自分が体験した事や購入した可愛い品物をSNSに上げて、他者からいいねを貰う。
・残った缶を見て〝あぁ、アムール デュ ショコラに行ったなぁ〟と思い返し、また来年も行きたくなる。
もちろん、その為の商品設計も素晴らしい。
限定感
バレンタイン時期にしか買えない
オリジナルイラストの缶パッケージ
お手頃感
アムール デュ ショコラの売り場では比較買いやすい価格帯。しかも缶が残る。
デザイン
完全に女性ターゲットのデザイン(男性には媚びないデザイン)
バレンタイン感が少なく、可愛いが甘すぎないシンプルなデザイン
渡邉良重さんのイラストのブランド感
アムール デュ ショコラというお祭りに参加した自分へのお土産。それにオードリーの商品がバッチリマッチングしている。
その体験を知ってか知らずか引き寄せている女の子達。
考えれば考えるほどオードリーの商品ブランディングは素晴らしいなぁと思ったのでした。
そしてKちゃんはと言うと、
来年に出るであろうオードリーのバレンタイン缶を今から心待ちににしているのでした。