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会社員のとき気になったこと

介護離職も4ヶ月となると
もはやカウントする意味も薄れてくる。
ただ、ぼくの場合、べた付きの介護は2年と決めている。
つまり、エンドが決まってる。
その意味では、数える意味もなくはない。

会社員を辞めた後、思いのほか、
一回りも、二回りも若い世代との交流が多くなった。
誤算だ。
なぜか嬉しい。

ただの無職のおっさんになったから、
相談しやすくなったのか?


そんなこんなで
会社員のときの研修の話。


どの部署の主催だったか覚えていない。
タイトルも「プレゼン技術」だか
「交渉での話し方」だか覚えていない。

しかし、そういった内容の社内研修があった。

その研修の社内講師は
人前で話すことがお世辞にも上手いとはいえない人だった。

会社あるあるだ。

会社では、その分野の責任者が
会社のベストとは限らない。
っていうかベストじゃない。


まず、全体最適があって
あとは帳尻合わせ。
この人との関係上、この人はここ、みたいな。
ザラにある。


そういうわけで、たとえ苦手分野でも
立場上、社内講師をさせられることがある。

幸い、僕の分野は、やりたい人が多かったから断りやすかった。
断れば誰がが手を挙げるからやらずにすんだ。
ありがたいことだ。


もちろん苦手なのにやらされる人もいた。
そのやらされ講師に対し、「あの内容はおかしい!」とか「アイツはわかってない」とかって批判する人が大勢いた。


とんだ、大間違い。
役割でやってんだし
外部講師でもないんだから
ツッコミはなし!

とはいえ・・・

交渉もプレゼンもまともにできない人が講師を務める研修なんて価値あるの?

たしかに、その気持ちはわかります。

そんなこんなで、会社員も辞めたので
この手の「プレゼン」研修に関して
気になっていたことを話すことにした。


それは「言葉のヒゲ」

ん? ヒゲ??

なにそれ?
『あの~』
『その~』
『えっと』ってやつ。

発言の頭に付くあれ。

この「言葉のヒゲ」を
『つけないようにしましょうね』って、
研修でやっていた。

別に間違ってはいない。
無い方がいいに決まっている。

ただ、本来の目的は
プレゼン力や交渉力を高めることでしょ。
だったら内容の方に注力したら?

ぼくは海外事業が長かったし
交渉もよくやらされた。

その経験上、たとえば英語だと
Uh..
Actually..
I mean…
You know..

大企業の社長も幹部も使いまくっていた。
ところがプレゼンも交渉もすごい。
引き込まれるし、スキを見せたらやられる。

言うまでもなく
内容が素晴らしいからだ。


そして この研修後
会社はおかしな事態に陥った


人が話しているときに

「この人、ヒゲが出るかな?」

「言うかな?ヒゲ、言うかな?」

みたいに、ヒゲだけが気になっちゃう人が続出。

ヒゲのチェックにしか興味がない。
むしろヒゲが欲しい🥸
ヒゲを待っている🥸

内容は、ほぼ聞いてない。


これが管理職以上で増殖したもんだから、始末に負えない。

あるプレゼンの感想を求められた管理職がこう言い出す

「言葉のヒゲが気になった…」

は?


あなた、管理職ですよね?


誰でもできる
「ヒゲ・チェック」なんかやってないで、プレゼンの内容や構成について、意見を言ってあげたら?

内容、構成、抑揚、ギミック・・・
ヒゲより大事なポイントは、たくさんあるのに

…ってな具合で。多くの管理職が
「ヒゲ・チェッカーズ」と化した。


話し手もヒゲ・チェッカーズを恐れ
機械のような話し方に
(お前はSiriか!)

「え~・・・。あ!今「え~」って言ってしまいました。だめですね…」
(自分で言うな!)


「…(ただ沈黙)」
※ヒゲは出すまいとの強い意思から、話す内容を忘れてしまう奴!)



ヒゲなんか気にする前に
内容面で、もっと磨くところない?

会社員を辞めても、ヒゲには遭遇するが
やっぱり話の内容が良い人は、ヒゲボーボーでも関係ない。

最近、若手と良く話すのだが、
若手には、若手なりのヒゲがあることに気づいてしまった。


現時点で、ぼくが認識している
ぶっちぎりのヒゲ1位はこちら。


「なんて言ったらいいんでしょう」




(それ、ぼくに聞いてます?)
(本人がわからないことを、ぼくに聞かれても困ります)


てな、突っ込みを入れると、
昭和のおじさんだと罵倒されるので
もちろん言わない。

逆に、ちょっと面白いことを考えた。

若手がたくさん使うってことは
それなりの意味があるはずだ。


ならば

「そのヒゲ、使ってみよう!」


思い立ったら即実行で、はや50年。


早速、会議で使ってみることにした。

だれかぼくに質問を振ってくれないかなぁ…と待ち構えていたら。

「おじばくさん、今日いいことありました?」


ギクッとしたよ!
顔に出てたんだねぇ

会議開始から、約13分経過した頃
ついにその時が訪れた。

若手「おじばくさんは、どう思います?」

(キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!)



おじばく「うーん…なんて言ったらいいんでしょう」

(よっしゃ!ヒゲ使ったぜ)
(さて。どんな反応?聴衆の皆さん?)


じろじろ👀

(うわ!全然、違和感なさそ!)👀

(普通に注目してる)👀

(え?むしろ興味を惹きつけてない?)👀

使えるじゃん!若手のヒゲ!


使えたじゃん!(偉そうにすな)




若手のヒゲも、やり方も

あなたの古い感覚で

批判するより、やってみて




そんなこんなで。









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