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私の推しゴケ② コツボゴケ
以前の記事で私の推し苔と題して、
オオバチョウチンゴケを紹介しましたが、
今日は推し苔シリーズ第2弾。
今回はコツボゴケという苔が主役です。
この苔は3つの形態を使い分けていて、
それぞれで異なるデザインを楽しめるのです。
まずは普通の葉っぱ。
![](https://assets.st-note.com/img/1717642895122-PHWKwSx2tD.jpg?width=800)
這うように伸びるので匍匐茎と呼びます。
昨日のカツラの葉は表側に雫が付いていたけど、
コツボゴケは何故かほとんどが裏側。
葉っぱが薄くスケスケなので、
裏側の雫もよく見える。
続きまして、匍匐茎とは異なるタイプ。
![](https://assets.st-note.com/img/1717644442889-BSbNHXygyM.jpg?width=800)
こちらは見た目通り直立しているので、
直立茎と呼びます。
しかし、左側と右側でデザインが異なります。
これは雌雄の違いによるもの。
分かりやすいように横から撮影しましたが、
雄株は真上から観察するのがオススメ。
![](https://assets.st-note.com/img/1717644972520-I2Cv5L6pDk.jpg?width=800)
苔は花を持たない植物ですが、
これはどう見ても花のデザインそのもの。
お花に憧れちゃった?笑
↓ここからはちょっと小難しいお話。
雄株の花のようなデザインの部分の中央に
造精器があり、精子が作られています。
中央の窪んだ部分には雨水が溜まる
仕組みになっていて、造られた精子は
雨水の小さなプールの中で泳ぎ始めます。
![](https://assets.st-note.com/img/1717678965200-OM6BV6CgyY.jpg?width=800)
精子が泳いでいるプールに雨粒が落ちると、
弾ける飛沫とともに精子が飛び出していきます。
(ミルククラウンを想像すると分かりやすいかも)
![](https://assets.st-note.com/img/1717675381612-ko1PMk7QJO.jpg?width=800)
飛沫がうまく雌株に着弾し、造卵器で作られる
卵子へと到達、無事に受精が完了できたら、
そこから胞子体が伸びてくるというわけです。
随分と成功確率の低い仕組みのように思えますが
毎年、旺盛に胞子体を伸ばしているので、
それなりにうまくいっているらしい。
とてもとても小さな世界の中で
相当に複雑なことが行われています。
ただただ驚かされるばかりです。
この胞子体が伸びる様子も含めれば、
匍匐茎、雄株、雌株、胞子体と4つのデザインが
1つの苔で楽しめてしまうというお得感。
一苔四鳥!笑
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