奥入瀬日和@星野リゾート

🍂毎日投稿継続中🍂 星野リゾート 奥入瀬渓流ホテルで渓流コンシェルジュ(ネイチャーガイ…

奥入瀬日和@星野リゾート

🍂毎日投稿継続中🍂 星野リゾート 奥入瀬渓流ホテルで渓流コンシェルジュ(ネイチャーガイド)として働いています。 日々の奥入瀬渓流で出逢う面白いこと、不思議に思ったことなどを私の目線、感性で切り取ってご紹介します。 ※投稿内容は個人的な意見です。

最近の記事

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【自己紹介】奥入瀬日和です。

こんにちは。はじめまして。 このnoteでは、奥入瀬渓流の自然をこよなく愛する私が普段見ている風景や、そこから感じること、森の中で見つけて嬉しかったものや不思議に感じたことなどを紹介していきます。 私が奥入瀬渓流で過ごす日常を通じて、奥入瀬渓流に興味を持って頂ければ嬉しいです。 欲を言えば、実際に奥入瀬渓流を訪れて頂ければもっともっと嬉しいです。 初回のこの投稿では私を少し知って頂く為の自己紹介をしておきたいと思います。 私は2014年に星野リゾートに入社し、西表島ホ

    • 涼を求めて 【奥入瀬 24/7/21】

      今日もあっついぜぇ〜 滝の近くへ避難するべし! 落差が20mほどある立派な滝で、 すぐ側まで近づくことができるんです。 この滝の源は上流の森の中にあり、 十和田湖の水は一切関係ありません。 本当かよ!?と思って冬の間に 何kmも遡って確認しに行ったことがあります。 あまりにもあっけないゴール笑 考えてみれば当然で、流れ下る最中に 他の支流も合流して水量が増えていくので、 始まりの場所はごく僅かな水量なのです。 この時は1mくらいの積雪が残っていたので、 はじまり

      • 夏のオアシス 【奥入瀬 24/7/20】

        快適だった奥入瀬は何処へ… 体感は湿度100%! 涼しい奥入瀬なんて幻想なのサ… そんな時はオアシスに逃げ込むのです。 下馬門沢(しもまかどさわ)という小さな沢。 これまでの記事にも何度か登場しています。 すぐ近くに水源である湧水地があるので、 流れてくる水は驚くほど冷たく、 強い雨が降っても濁ることはありません。 水温はいつも10℃前後。 10秒も保たずに手が痺れてきてしまいます。 スイカと地ビールを沈めておきたい…! 最高に冷えることでしょう(^^) この沢

        • 百合と蜻蛉と渓流と 【奥入瀬 24/7/19】

          昨日はオオウバユリを紹介しましたが 今日の主役もユリの仲間。 車百合(クルマユリ)というユリです。 クルマユリは奥入瀬渓流の一部に ポツリポツリと咲いている程度。 今年はタイミング良く開花直後の クルマユリに出逢えました。 中央に1本伸びているのが雌しべ。 雌しべを囲むように生えているのが雄しべ。 雄しべには粘着性のある胞子が びっちりと準備されていて、 蜜を吸いにきた虫達の身体に べったりとくっつけてやろうという魂胆。 どの角度が一番美しいかなぁ…と 夢中になっ

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        【自己紹介】奥入瀬日和です。

          森のラッパ 【奥入瀬 24/7/18】

          森のあちこちでラッパのような白いお花が 目立つようになってきました。 大姥百合(オオウバユリ)という ユリの仲間のお花です。 とても大きくなるユリで、これは160cmくらい。 ここまで大きくなって花を咲かせるのに 7〜10年もかかると言われています。 花を咲かせるのは一世一代の大勝負。 一度花が咲いたらもう枯れてしまいます。 巨大なアスパラガスみたい。 茎や花になる部分は食用にはなりませんが、 根っこの部分、百合根は美味しく食べる事ができ 北海道のアイヌ民族の方々

          森のラッパ 【奥入瀬 24/7/18】

          今日のおさんぽ 【奥入瀬 24/7/17】

          今日は気ままに上流域をおさんぽ。 いつも気ままではあるけれど、 苔や粘菌などを見つけた途端に その場から動かなくなってしまうので、 散歩と言えるほど歩いてなかったりします。 あと3ヶ月後には紅葉してるなんて 信じられんなぁ…。 この数日で一気にトンボが増えました。 いわゆる赤とんぼのアキアカネ。 まだまだ赤くありませんが、 これから少しずつ赤みが増していきます。 地面から生える若木はほとんど見かけないけど 苔むす倒木の上には驚くほど沢山生えます。 カツラの種はもの

          今日のおさんぽ 【奥入瀬 24/7/17】

          潤い求むっ! 【奥入瀬 24/7/16】

          あっっっつい! とうとうホテル近辺の気温が 30℃を超えるようになってきました。 奥入瀬渓流の中はというと、30℃は超えないけど 湿度が高いのでムシムシしています。 避暑地は滝のすぐ側だけです…。 ホテルの庭に生える苔は、潤い求むっ! と、声が聞こえてきそうなくらい どこもかしこも乾きに乾いています。 あげましょうあげましょう。 潤いをあげましょうぞ〜 霧吹きをいつも持ち歩いてますから(^^) シュッとひと吹き! 瞬く間に水を吸収して、鮮やかな緑が復活! なか

          潤い求むっ! 【奥入瀬 24/7/16】

          奇跡のチュン

          暗闇で撮るもんじゃないとか言っときながら また撮影してきちゃいました。 よく遊びに来てくれる友人と一緒に ヤコウタケ観察会。 いつも暗闇で孤独に撮影しているので、 友人とわいわいしながらは楽しいです(^^) 運良く大きくなったばかりの 新鮮な個体に出逢えました。 周囲の古い個体との明暗差は一目瞭然。 ヤコウタケが光る仕組みは解明されていて、 酵素反応で発光しているとのこと。 若いうちは酵素の生成?が盛んに行われている ということなんだろうか。 でも、これまでの経験

          大変身!!衝撃ビフォーアフター 【奥入瀬 24/7/14】

          タイトルはお察しの通り 某番組をもじってます笑 昨日の夜、ヤコウタケの発生状況を チェックしに行った時のこと。 ツヤのある不思議なプチプチを発見。 虫の卵のようにも見えてしまいますが これも立派な粘菌なのです。 これは変形体というドロッとしていた状態から 胞子を飛ばす為の子実体を形成し始めた直後。 さぁ、この白いとびっこはどんな姿に メタモルフォーゼするのか…!? …なんと、冒頭の写真の姿なんです。 大変身が過ぎますよ粘菌さん。 これはムラサキホコリという粘菌の

          大変身!!衝撃ビフォーアフター 【奥入瀬 24/7/14】

          細部に宿る美 【奥入瀬 24/7/13】

          今日はいつもと違うテイストの写真で 奥入瀬渓流の森の仲間をご紹介します。 真夜中に撮影したかのように背景が 真っ黒けですが、昼間に撮影しています。 マクロ撮影に強いカメラでフラッシュを うまく活用するとこんな表現ができるんです。 これはイラクサという植物の雌花。 苛々(イライラ)するのイラクサです。 茎から葉っぱの両面、お花にいたるまで 全身が棘に覆われていて、誤って触れて刺さると 痛みを伴う痒みがしばらく続きます。 美しい花には棘がある。 いえ、棘そのものが美し

          細部に宿る美 【奥入瀬 24/7/13】

          ステキな倒木 その1【奥入瀬 24/7/12】

          奥入瀬渓流は森の中、川の中問わず 至る所で倒木が目に付きます。 倒れた場所の環境や経過年月の違いで その表情も様々です。 そんな数ある倒木のなかのひとつが今日の主役。 遊歩道を囲むように苔むす倒木が 4本も横たわっています。 この内の1本が冒頭の写真。 実はこの4本、元々は1本の樹だったんです。 Y字の樹が遊歩道を塞ぐようにして 倒れてしまった場所なんですが、 人の手の介入は必要最小限。 真ん中を切って歩道脇に転がしただけ。 倒木も森の大事な資源というわけです。

          ステキな倒木 その1【奥入瀬 24/7/12】

          これぞ粘菌 【奥入瀬 24/7/10】

          私の中での粘菌といえばコレ! そんな粘菌に今年も出逢うことができました。 おそらくススホコリと呼ばれる粘菌の仲間。 昔読んだ粘菌の本の中で似たような印象の 粘菌が登場していたんです。 とてもユニークな研究が紹介されていた本で、 中垣俊之さんという方が執筆されていました。 なんとこの方、粘菌をテーマにした研究で イグノーベル賞を2度も受賞されているんです。 ここで全てを話すと長くなり過ぎるので、 興味がある方は是非、著書を読んでみて下さい。 以前の森の明太子の記事の中

          これぞ粘菌 【奥入瀬 24/7/10】

          闇夜のチュン

          「世界中で絶対に自分しかやってない!」 と、自信を持って言えることってありますか? 81億人のオンリーワンって 結構難しいことだと思うんですが、 私、自信を持って言える事、できました!! それはすばり… ヤコウタケとチュンを一緒に撮影すること! です!! これは間違いないでしょう!笑 そもそもチュンを森へ連れ出すこと自体、 おそらく私だけだと思う。 そんなことしてるから間違って 洗濯してしまうんだけれども…。 (実はまだ退院できてないので、今回は鳥曇にいる チ

          キノコのともしび 【奥入瀬 24/7/9】

          闇夜に怪しく浮かび上がる蛍光色の光… 今年も光るキノコの季節がやってきました! 奥入瀬渓流の森には光るキノコが 2種類存在します。 ひとつはツキヨタケ。 去年のコチラの記事で紹介しています。 そして、もうひとつがヤコウタケ。 夜に光る茸と書いてヤコウタケ。 ダイレクトかつ分かりやすいネーミング。 明るい時間帯は普通のキノコですが、 陽が沈み夜が訪れると… 驚くほど強く発光するんです。 肉眼では写真ほど明るく見えませんが、 確かにそこでキノコが光っている! と

          キノコのともしび 【奥入瀬 24/7/9】

          今日の奥入瀬渓流 24/7/8

          今日は奥入瀬渓流の上流域からお届け。 上流域には、本流を跨ぐ木橋があります。 横から見ると橋脚部分が見えるのですが、 本当にそれで大丈夫なのか…? というぐらい年季が入っています。 増水を繰り返してしまう河川では ひとたまりもないでしょう…。 奥入瀬渓流だからこそ成り立っている木橋です。 この場所のいい所は、流れていく水の表情を 渓流の真上から楽しめること。 この水流は大人でも耐えるのは至難の業。 奥入瀬渓流に初めてお越しになる方の多くは、 思ったよりも勢いがすごい

          今日の奥入瀬渓流 24/7/8

          神秘の生き物 【奥入瀬 24/7/7】

          昨日のおまめに続いて今日も粘菌。 白いもけもけという記事で紹介した エダナシツノホコリの再登場です。 ちなみに今回の記事は集合体恐怖症の人には ちょっとキツいかもしれません。 でもでも、スゴいんですよ。 神秘を感じずにはいられんのです。 これまでの記事でも変化が分かるように ビフォーアフターを載せてきましたが、 粘菌というものはたった数時間で 姿が変化していきます。 その時々の表情が楽しめるわけですが、 とりわけエダナシツノホコリの発生直後、 未熟な状態の姿が息を呑

          神秘の生き物 【奥入瀬 24/7/7】