セキレイの子育て
時は一ヶ月ほどさかのぼります。
ホテルの敷地内のいつも通る場所を
いつも通りに歩いているだけなのに、
ピーチクパーチク、やけに騒がしい。
んん？どうやら警戒されている様子。
屋根の上に白黒の鳥が一羽。
鳴いていたのはセグロセキレイでした。
警戒されているのは私だけではなくて、
人が通る度に盛んに鳴いています。
ただ鳴いているというよりは、
危険を知らせる為に鳴いているような感じ。
これはどうやら子育てをしてるっぽいぞ…？
双眼鏡を使って遠くから観察してみると、
程なくして軒下に入っていくのが見えました。
親鳥が離れた隙を見計らって忍び込んでみると、
とても簡素な巣のようなものがありました。
でも雛の顔はまったく見えない。
息を殺して待つこと数分…
親鳥が帰ってきた！
親鳥の声が聞こえてきたのと同時に
雛が四羽、ひょこひょこ！っと顔を出すやいなや
親鳥がサッと入ってきて手際よく(口際か？笑)
餌を与えていき、また飛び立っていきました。
親鳥が飛び立ってからも雛はしばらくの間
顔を出していましたが、親鳥の警戒の声が
聞こえた瞬間に顔を引っ込めます。
親鳥が騒がしく鳴いていたのは
雛たちに危ないぞ！と伝える為だったんですね。
一番デリケートな時期にストレスを与えないよう
セグロファミリーの観察はこの一回きり。
絶対にいないとは思うけど、このnoteを読んで
本物を見てみたかったから探したんです！なんて
人が現れたら困るので、記事にするのは
子育てが終わるのを待っていたのです。
私は観察できませんでしたが、同僚曰く
ハクセキレイも敷地内で子育てしていたらしい。
セグロセキレイとよく似ているけれど
顔周りの配色が異なります。
ホテル近辺にいるのは圧倒的にハクセキレイが
多いので、セグロセキレイを見かけた時も
最初はいつものハクセキレイか…程度に
スルーしちゃってました。スマン！
ホテル近辺にはもう一種類、セキレイがいます。
レモンイエローのお腹が美しい、キセキレイ。
ホテルから少し歩いた渓流の中に
根っこからひっくり返ってしまった倒木があり、
今年はその隙間にキセキレイが巣をかけて
子育てをしているようでした。
餌を咥えたまま首をかしげてこちらをジロリ…。
スミマセン！お邪魔しましたっ！
特に何事もなければ、今頃はそろそろ
雛たちが独り立ちしている頃です。
また来年も戻ってきてくれると嬉しいなぁ。
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