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読書ノートとは、本を読んだあとで、読書から得た本の内容の重要な部分や自分の気づきを書き込んだノートブックのこと。

知的生産の技術では、「読書ノート」と「読書カード」が紹介されている。読書ノートは、読んだ本のメタ情報と読んだ日時などを自分の記録としての残すもの。図書目録や図書カードに近い。

これに対して「読書カード」は、読んだ本の重要な箇所や気づきを項目ごとに情報(京大式)カードに書き出したもので、1冊から多数のカードを作成することになる。梅棹氏は、これはすでにカードシステムの一部だと考え、実際にカードと同じように活用していた。

梅棹氏も指摘しているように、本を読むことは、大きく2つの読書のタイプがある。

趣味としての読書と読書ノート

これは多くの場合、読書ノートを作る目的は、読んだ内容を「忘れない」や「記録として残す」あるいは「いつか読み返して使う」といった目的で語られることが多い。

プロフェッショナルの仕事のための読書ノート

セカンドブレイン(第二の脳)での目的は、読書と読書ノートをプロフェッショナルが明確に決められた目標とするアウトプットを成果として達成するための、重要なリソースとして位置づけている。

これは、音楽や絵画などの芸術、実用書や小説などの執筆、研究論文やレポートなどの作成、その他の創作活動にも共通するもの。

ノーベル賞物理学者でありMITの教授であったリチャード・P・ファインマンの12の質問にもあるように、自分が自分自身の第一の脳に課した長期的な課題に共鳴した「ひらめき」によって集められることになる。

セカンドブレインでは、情報のライフサイクルでナレッジを管理する。

第二の脳に集まってきた情報は、セカンドブレインのカテゴリーワークフローをたどるうちに、情報が取捨選択され知識となり、段階的に要約され、リソースやプロジェクトでスローバーンの知的負荷と労力が加わって自分の創造性が生み出す断片化されたナレッジへと進化していく。

読書ノートを作成するという意味では、セカンドブレインでは「読書や読書の記録」という特別な枠組みを用意しているわけではない。

しかし、電子書籍の読書が終わったときに(あるいはその途中でも)、読みながらハイライトされたデジタル本の重要な箇所が、自動的にEvernoteなどのデジタルツールに移動してくる「読書用のインボックス」がこれに相当するかもしれない。

その後、読書から生まれた知識は、具体的に動く仕事やタスクに関連したパーツとして、PARA (プロジェクト、責任エリア、リソース、アーカイブ)のカテゴリーの中を、アウトプットするためのプロジェクトやリソースの枠組みを、その時々に必要とされる場所を移動していく。

知的生産の技術では、梅棹氏もこれに近い考え方をしている。

「京大式カードや仕事の文書がキャビネットや仕事場へ持ち込まれ、そのときに必要な仕事に活用される。そして、決められた仕事が終わると資料庫へ戻すことになる」と表現している。


関連リンク: 

Evernote読書術: 超速でデジタル読書ノートを作り力強くアウトプットする方法

「知的生産の技術」とセカンドブレイン比較論

参照リンク: 

Evernote で簡単にできる読書管理術

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