ナレッジワーカー
ナレッジを使う仕事をナレッジワーク、その仕事をする人をナレッジワーカーと呼ぶ。
情報、知識、ナレッジを使って付加価値を作る仕事をする人。通常はホワイトカラーやオフィスワーカーと同義語と考えられる。
しかしこの定義は、時代や技術の発展によって変わる。
例えば次のような例が考えられる。
1. 電話交換手
グラハム・ベルによる電話の発明(米国特許商標庁、番号 174,465)は、その後のコミュニケーションに大変革をもたらした。当時の電話での対話には、技術的に、交換手を通じて相手を呼び出す必要があった。この電話回線を接続する行ページを行っていたのが電話交換手、オペレーターだった。この職業は、電話交換機が出現する1960年代まで存在した。(Wikipedia 交換手)
2. タイピスト
タイプライターで聖書を作成する仕事を職業とする人。20世紀中頃には、タイピストは秘書や交換手同様に女性の代表的な職業となり、女性の社会進出に貢献した。(Wikipedia タイピスト)
3. セクレタリー(秘書)
経営職を管理業務の作業から補佐する仕事をする職業、または労働者。同様の名前を持った職種にエグゼクティブ・セクレタリーがあるが、これはCEOや社長職などの経営上層部のアシスタントとして全く違った役割の職種とは全くの別のもの。これ以外は、パーソナル・アシスタントとも呼ばれることもある。これには、社内や社外向けの文書作成、多くの場合タイピストの役割が必要、に加え会議やイベントのスケジュール管理や折衝などが含まれる。
これらは全て、テクノロジーと仕事の進化に応じて生まれ、当時は花形の職業であった。しかし、その後のIT技術の進歩など、時代の変化の応じて消滅または大きく変貌している。
例えば、いわゆる事務職と呼ばれる業務のうち、文書作成、保存、管理に関するものは、その多くはコンピュータ処理に置き換えらられている。特に最近、都市銀行などの人員削減がニュースとなっているが、一般的に銀行の支店で銀行員が行ってきた業務の多くがIT技術によって置き換えられているかもしれない。
ナレッジとは、情報や知識に人が体験し思考の結果の価値が加えらた判断や基準となる視点を提供することで価値を生む。
しかしこれは、特別な職種に限定されたものではない。
例えば、印刷工場の単純作業であっても、作業の手順や段取りなど、試行錯誤の経験からの知見によって作業結果に大きな差が出る。
加えると・・・
・近年の建設現場では、AIやロボットを使って効率化が急速に進んでいる
・音楽の制作では、楽曲のデータベースや音声の編集にITが活用される
・運送業では、生産の現場をつなぐジャストインタイムのロジスティクスにより、単なる運搬から生産やマーケティングの一部となってきている
などなど・・・。
現代の環境下では、だれでもがナレッジワーカーと言える。よって、自分自身のナレッジを使って、より優れた価値を生み出せるかどうかが問われていると言える。
関連リンク
デジタル時代のセカンドブレイン仕事術(その1) - 生き残る仕事とクリエイティビティ
参照リンク
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