フリーランスの勝ち組と負け組を分ける「ビジネスモデル」を考える
とにかく明るいやまけんがお届けする人生後半戦のハーフタイムにようこそ。
今日のお話は、フリーランスの勝ち組と負け組を分けるビジネスモデルを考えるというものです。
ここ最近、私は読書レビューをしました。どんな本を読んだかというと、「フリーランスのためのビジネスモデル完全ガイド」という中村康晴さんが2022年6月に書いたものです。
この中村さんが出版された本ですが、「フリーランスが勝ち抜くためのビジネスモデルを考える」というのが、そのテーマです。
今回その読書レビューが終わりましたので、その内容を配信したいと思います。
フリーランス - 個の時代がやってきた
この本によれば、ランサーズの発表によると、2021年10月の時点で、日本のフリーランサーは1577万人。
これに対して、正社員として働く人の数が約3500万人程度ということですので、実に実労働者の30%、正規で働いている人の数に対してその半分の数の人が、フリーランサーです。全体の合計からしてみると、30%弱の人が、フリーランスだということです。
そして正規雇用者はますます減少しているので、その一方でフリーランサーが増えているため、10年以内には正社員よりもフリーランスの方が数で上回るだろうと言います。
確かに正規社員も副業が認められるようになり、様々な社会のプロジェクトに参加するということが当然となってきています。
つまり、個の時代になるということです。一人一人が価値を持って自分の力で収益を得ていく、そういった時代が幕開けとなったということです。
こういった中で、フリーランスと会社員の一番の違いですが、企業や組織と違って、何でもかんでも自分でやらないといけないということです。
営業もしなければいけないし、実際の仕事も自分でやらなければいけない。いろんなコミュニケーションであったりとか、クレーム対応であるとか、そして最後には集金もしなければいけない。もう大変な作業を自分が一人でやらなければいけないということです。
そして、これは自分のことを全く知らなかった人が、自分に仕事を依頼するということでもあります。
つまりフリーランスというのは、自分で仕事を一人でするということです。さらには、お客を見つけてこなければいけない、新規顧客の獲得というものです。
フリーランスの3大難儀(なんぎ)
これを通常の場合はインターネットである、何らかのプラットフォームを使うかもしれません、ココナラとかあるいはクラウドワークス、ランサーズとかいろいろあります。
そういった中で、自分はOne of them、カテゴリーの中にずらっと並んだ中の1人です。
あるいは、インターネット上に自分がブログを書いたり、自分のプロフィールを書いてアピールをする、SNSで自分のアカウントを持って自分の活動をアピールするといっても、どれもこれもインターネット上のその他一人の戦いということになります。
この超情報化時代で、大量の情報をSNSであれ、インターネット上のブログ記事であれ、ニュースサイトのニュースであれ、たくさんの情報が配信されています。これを見ている側の人というのは、ものすごい量の情報をものすごいスピードで処理しています。
もうスクロールをビュンビュンしていますね。ニュースフィードをタイムラインをどんどんと流し読みをしている。その中で気に入ったものがあれば、ピッとタップして見てみる。そうでなければ、もうスクロールでスルーする。
興味のないものをスルーする時間というのはある調査によれば、0.4秒だそうです。
これを中村さんはフリーランスビジネスの3大難儀(なんぎ)と呼んでいます。
同じようなサービスを提供している競合がどんどんと増えていく。
インターネットによって消費者が比較検討する。消費者によって比較検討を常にされる。
そして最後に、興味のない情報はスクロールされる。
まさしく3大難儀ですね。そういった中、「自分を売り込むのではなく、選ばれないといけない」と中村さんは言います。
選ばれるフリーランスが持っているビジネスモデル
どんな人が選ばれるフリーランサーなのか。
そのためにはどうしたらいいのか、というのがこの本のテーマです。
そうすると、選ばれるフリーランサーになるためには何をすればいいのかということですが、これを中村さんは「選ばれるフリーランサーはビジネスモデルを持っている」といいます。
このビジネスモデルとは「ビジネスの設計図」です。
設計図なしに、例えば家を建てることも、ビルを建てることも何もできません。それなしで作ったら、自分の感覚や都合で作ったら一体どんなものが出来上がるのか。
このビジネスモデルをもう少し別の言い方をすると、「ビジネスとしてのコンセプトと、キャッシュポイントの流れを作る」。それがビジネスモデルだと言っています。
そしてそれが出来上がれば、唯一無二、オンリーワンとなることができる。
ビジネスモデルとはその自分のビジネスが成功していくための設計図であり、ビジネス成功までの道標、道しるべでもあり、また道筋でもあるといいます。
これができれば、独自のビジネスとして世に出していくことができる。唯一無二の存在として自分が選ばれる存在になっていくということです。
ビジネスモデルの3大要素: コンセプト、ブランディング、USP
もう少し詳しくこのビジネスモデルを分解していくと、ビジネスモデルは三つの要素、ともう一つ、集客マップというものに分かれます。
最初の三つ。この「コンセプト」と、「ブランディング」、「USP」というものをまず作らなければいけない。
最初のコンセプトですが、何ができて何を得意として誰を助けられるのか、それを整理したものだといいます。自分の価値をきちんと言葉で伝わるレベルに整理する必要がある。
そしてこのコンセプトとは、言い換えれば、「新しい価値の提案」だというのです。
そして、このコンセプトを中心に、「USP」と「ブランディング」を作り込んでいく。
USPは「Unique Selling Proposition」の略です。これは「独自の価値を提案する」という意味で、「価値」と「違い」を生み出すものです。
そして、「ブランディング」とは、自分の価値と違いを見せるものの「訴求力」であり「第一印象」ということになります。
このどちらもよく耳にする言葉で、多くの人が分かったつもりでいます。
しかし、よく考えてみると、USPはキャッチコピーやコピーライティングの一部のように考えられています。
そしてブランディングは、イメージ画像やプロファイルの文章で「最後に後付けされる」というようなものになっているのが、多くの場合です。
フリーランスの強力な武器 - USP(Unique Selling Proposition)
重要なのは、基本的なアプローチに、コンセプトを中心にUSPを組み立てて、そしてそれを必要としている人たちを引き寄せるということです。
今、ほとんどの中小零細企業はUSPを持っていません。ですからある意味、フリーランサーにとっては大きなチャンスということです。
自分自身を独自のものとして売り込むっていうその違いを作ることができるわけですね。これはフリーランサーが勝つための強力な武器となります。
このUSPですけれども、独自の価値を提案するということで必要なのは、他にはない違いとそれを生み出す価値を作り出すということです。そして「全く違う土俵」を作り出す。
他にはない違いを作って、他の人たちと違う、私はこういうものだという土俵の上で戦う。そこに自然とお客が引き寄せられる、そのためのパワーと魅力を持つということなんですね。
こういった詳細は一つ一つ見ているとなかなか分かりづらいものです。そこで、「フリーランスのビジネスモデル」の全体像イメージ図にまとめました。参考にしてください。
フリーランスのブランディング: 「あなたに出会えてよかった」
そしてフリーランスのブランディングですが、価値をどうやって作りその価値をどうやって世の中に発信していくのかを組み立てていくものです。
具体的に何をするかというと、USPという塊があり、それをどう作っていくのかっていうのを考え、どう見せていくのかと具体的に動いていくということです。
USPという強力な武器をオブラートに包んで、そしてそれを化粧して強力で魅力的なものに作り込んでいく、作り出していくということです。
これによって、見込み客を強力に引き寄せていくことができます。そして、見込み客が言います。
引き寄せられた人たちは喜んであなたに財布の口を開きます。そして言うでしょう。「あなたに出会えてよかった」と。
フリーランスが犯す大きな間違い
さて、フリーランスが犯す一番大きな間違いというものがあります。これは私自身の経験でもあります。
というのは、このビジネスモデル。よくご覧いただくと上にこの三つのコンセプト、USPブランディングというものがあって、その下に、集客モデルというものがあります。
集客のプロセスですね。実は、私自身も大きな間違いを犯していたというものは、これは、最後の部分、集客マップの最後の方から作り込んでいってしまう。
例えば製品化とか、仕組み化とかといったところから始めてしまう。売り出しの直前、最後の最後に、USPやブランディングをおまけのように付け足すということです。
具体的には、ネット上に溢れているノウハウ、その中から一番良さそうなものを選んできて、すぐに結果が出ると勘違いしてしまう。
まさしくこのビジネスモデルに作り込むようなプロセスを経ないで、それを通らないで、最後の部分だけを作り込んでいくというのが、今なぜ結果が出ていないのかという理由でもあります。
ビジネスモデルの作り込みができてない、全く逆転しているということです。
引き寄せられるか、引き寄せるか
こういったこと、よく考えてみれば納得がいきます。例えば商品を選んでくるとき、他のビジネスモデルがきっちりとできている人から買うことになります。
そこで作り込まれたキャッチコピーに惑わされるか、あるいは、ここまで話してきたビジネスモデルを持った人に、自分自身が引き寄せられたということでもあります。
つまり自分がその「カモになってしまった」ということなのかもしれませんね。
失敗は失敗で認めればいい、それを経験値として繋げられるかどうかが重要です。引き寄せられる側ではなく、引き寄せる側に立つことができるか。
そのどちらに立つかは自分で決め、自分で作り出すことができます。
こういったビジネスモデルを持ったフリーランスがゲームチェンジャーとなって、フリーランスの業界を引っ張っていくことになるのでしょう。
このフリーランスのビジネスをモデル化するというビジネスモデルの考え方、ぜひ一度、じっくりと考えてみたいものです。
とにかく明るいやまけんがお届けした人生後半戦のハーフタイム、次回の配信もお楽しみに。
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