インフルエンザ予防接種のときに、飲んでたらダメな薬ってある？

例年インフルエンザ予防接種をする人としない人で二手に別れます。

どうせ打ってもインフルエンザにかかるから打たないという人もいるでしょう。

また、接種費用も医療機関の自由な価格設定で2,000円～4,000円ほどと幅がありますが、高い費用がかかるため接種しない人もいるでしょう。

しかし今年は、コロナ禍でのインフルエンザとのダブル感染を予防するという意味で少し注目が集まっています。

そんな中、患者さんからよく聞かれるようになってきたのがこの言葉です。

このくすり飲んでても
インフルエンザの予防接種受けられますか？

■結論

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結論としては、大半のお薬はインフルエンザワクチンとは関係ないため接種を受けることに関しては問題ありません。
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※　一部、ステロイド薬と呼ばれる炎症や免疫を抑えるお薬や免疫抑制剤と呼ばれるお薬、抗がん剤を使用していると「接種されたワクチンに対する抗体産生が抑制される」ため、ワクチンの効果が出にくくなることはあります。

免疫抑制剤以外のくすりとインフルエンザワクチンの相互作用の報告は現在までのところほとんどなさそうです。

相互作用とは　＝　互いに影響を及ぼすこと

くすりというよりも、もし病気を持っている方であれば、その症状・状態が安定していることが接種する上では大切になってきます。

■一部相互作用の記載がある資料

免疫抑制剤以外のくすりとインフルエンザワクチンの相互作用の報告は現在までのところほとんどなさそうと書きましたが、少しですが報告はあります。

１９８５年の資料ですが、「ワクチンと薬剤の相互作用」というくすりの解説の中で、ワクチンと4 種類のくすりの相互作用について書かれたものがあります。

＜　影響があるくすり　＞
◆　アミノピリン
　今は発売されていませんが、解熱鎮痛薬
◆　フェニトイン
　てんかんの薬
◆　テオフィリン
　喘息の薬
◆　ワーファリン
　血液サラサラの薬

アミノピリン、テオフィリン、ワーファリンについては、ワクチン接種によりその効果が強く出たり出なかったりしてます。

フェニトインについては、体の中の濃度を１１～１４％低下させたものの治療効果には影響なかったともされています。

報告されている文献の内容によって、影響があったり無かったりという感じなのではっきりと影響がありますと言い切れないものばかりです。

しかし念のため、ワクチンの副反応がみられやすい接種翌日～2,3日の間はいつもと違ったことがないか経過をみておくことも必要かもしれません。

■結局どうなんだ？

くすりを飲んでてもインフルエンザワクチンは打てるのか？

✅　大半のお薬は接種を受けることに関しては問題ありません
✅　免疫抑制剤は、ワクチンの抗体をつくる力を抑えて、効果が出にくくなることはあります
✅　影響があると言われているくすりもありますが、影響があったりなかったりではっきりしない（参考程度）
✅　飲んでいる薬がある人は念のため、ワクチンの副反応が出やすい接種翌日~2,3日間は普段の自分の様子と見比べてみましょう

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