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市場規模、どう捉えている?ーー TAM、SAM、SOMとは

皆さんはご自身が携わっているビジネスの市場規模をどう捉えていますか?

「調査会社が提供したデータによると・・・」

このように、第三者が発表したデータに基づいて、市場規模をそのまま理解していませんか?

市場規模と言っても、大きく3つの捉え方があるのです。




TAM>SAM>SOM ーー 3つの視点でビジネスの可能性を探る


新規事業の立ち上げや既存事業の拡大に際して、狙っている市場を明らかにすることは非常に重要です。

このとき、場規模の算出にはさまざまなアプローチが存在しますが、意外にもTAM、SAM、SOMの3つの指標を使い分けることを見過ごしてはいないでしょうか。

TAM(Total Available Market)とは「その事業が獲得できる可能性のある全体の市場規模」、SAM(Serviceable Available Market)とは「その事業がサービスを提供できる市場規模」、そしてSOM(Serviceable obtainable Market)とは「その事業が実際にアプローチできる市場規模」を意味します。

3つの関係性を示すと、TAMが広範な市場全体、その中にSAMがあり、さらにその中にSOMが位置しています。「TAM>SAM>SOM」という包括関係にあるということです。

さて、これだとなかなかイメージつかないと思いますので、具体事例を用いて内容を深めてみましょう。


もしあなたが都内で自動車メーカーを起業したら・・・?


たとえば、皆さんが都内で自動車メーカーを起業することになったとしましょう。TAMは商品やサービスが届けられる可能性のある市場全体を指すため、このときのTAMは世界中の自動車市場になります。

しかし、自動車メーカーを起業した皆さんが、いきなり世界に打って出られるかと言うと、そう簡単ではないのも確かです。さまざまな制約や条件があるため、まずは国内市場に焦点を当てることにしましょう。この国内市場がSAMです。

さて、国内市場に焦点を当てたからと言って、いきなり最初から狙えるでしょうか。当然、自社の知名度も、自動車を販売する流通網もありませんから、47都道府県をすべて狙うのも難しいでしょう。そこで最初の年にはまず大都市圏で展開し、その後全国に広げる計画を立てたとします。このとき、大都市圏での市場がSOMに該当します

もちろん上記は前提の置き方によって変わってきますので、内容次第で対象も変わってきます。ただ、いずれにせよ大事なのは、漠然と市場規模を算出するのではなく、そこにはステップがあることを忘れてはいけません。

理想を掲げつつも、現実的な対象を定め、どんな順番でビジネスを進めていくのかを考えることが大事でしょう。

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