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調査会社の数字を鵜呑みしてない?市場規模の算出方法

営業企画や事業開発等の仕事に従事する皆さん、市場規模ってどう算出していますか?

「ネットの数字を流用すればいいんじゃない?」

たしかにそれが一番手っ取り早いですが、自社ビジネスを左右する要素をそんな数字に任せてもいいんでしょうか?


市場規模の算出方法はさまざま。それによって数字も大きく変わる


市場規模とは、ある特定の業界や市場における総売り上げのことであり、ビジネス戦略や投資判断に大きな影響を与えます。

多くの場合、業界団体や調査会社の情報を調べて活用することが多いですが、これらの情報を鵜呑みにするのはやや危険です。

なぜなら、市場規模はさまざまな算出方法があり、それによって数字も大きく変わるからです。

そのため、自分の頭でしっかりと計算する癖を持つことが重要です。


市場規模は、企業視点と顧客視点の2つのアプローチで算出する


では、市場規模はどう算出するのでしょうか?

さまざまなアプローチが存在しますが、今回ご紹介したいのが企業視点と顧客視点の2つです。

企業視点では、業界の特定企業の売上高とシェア率を用いて市場規模を推定します。例えば「売上高 ÷ 業界シェア = 市場規模」という計算式を利用します。

一方、顧客視点では、特定の商品やサービスに関する顧客数、顧客単価、利用頻度などの情報を用いて市場規模を推定します。この場合は「顧客数 × 顧客単価 × 利用頻度 = 市場規模」という計算式を活用します。


新市場や成長市場の規模算出は、フェルミ推定が活用できる


しかしこれらの算出方法は、ある程度の規模を有した市場でしか成立しにくい算出方法です。

新しい市場や成長が見込まれる市場の場合、データが少なく、正確な市場規模の算出が難しいこともあります。

こうした場合にはフェルミ推定と呼ばれる方法が役立ちます。「日本にマンホールはいくつある?」など、皆さんも一度は耳にしたことがあるんじゃないでしょうか。

フェルミ推定は、入手しやすい情報を元に論理的な推論を行い、概算値を求める手法です。

また、全く新しい市場の場合には、近しい市場の数値を参考にして活用する方法も一つの手段となります。


大事なビジネスの意思決定に関わる市場規模の算出。自分の頭でちゃんと計算する癖が大事


市場規模の算出には正解がなく、様々な方法が存在します。こうした中で大切なのは「自分の頭でもちゃんと計算する癖」を持つことです。

ビジネスの未来を左右する重要な数字を根拠として示す際、信頼性のあるデータと自らの論理的な推論が不可欠です。

情報を鵜吞みにせず、自分の頭で考える力を養うことで、より正確な市場規模の見積もりが可能となるでしょう。


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