いろいろな朝の一幕
朝私が出勤すると、よくエレベーターで鉢合わせる人がいる。
スリランカ出身の、教室でも穏やかな話し方が印象的な男子学生だ。
しかし学生の登校時間には早い時間なので、エレベーターの中で「いつも何時に出ているんですか?」と尋ねてみた。
「いつもだいたい9時くらいです」と言われ、3秒ほど考えた。
今はまだ9時前だ。
「いつも何時に出ているんですか?」が、
「いつも何時に寝ているんですか?」に聞こえたのかもしれない、とピンときた。
じゃあ、何時に起きるんですか?と聞いてみると、「5時です」とのこと。やっぱり9時は就寝時間だった。そして早。かなりの早寝早起き上級者だ。
朝5時に起きて、家を早く出て、公園を散歩してから学校に来ているらしい。
なんて素敵な朝の過ごし方なんだ。
「朝の公園は静かで、気持ちがいいです」と言っていた。
最近は朝でも明るい時間はすでに暑かったりするよなと思ったが、彼はスリランカ出身なので日本の暑さは平気なのかもしれない。
生まれ育った国を離れ、遠く離れた異国で、まったく違う文化の中で生活するのは、
毎日暮らすだけでどれだけ疲れることだろうと思うが、
好きな時間を見つけたり、自分にとって心地よいリズムを作ったりできるのは本当に誰にでもできることではないだろう。尊敬する。
日本語学校の学生と一口に言ってもかなりいろいろな人がいるので、
各々の朝の過ごし方もいろいろのようだ。
授業開始時刻ギリギリにどたばたと走って教室に入場する人、
授業開始時刻を若干過ぎた後に「ギリギリだ!!」と言いながらさもギリギリ間に合っているかのように教室に駆け込む人。
夜勤のアルバイト明けに、眠たい体を引きずって朝登校する人。
子どもを保育園に預けてからチャリを飛ばして学校へ来る人。
みんな違って、みんないい。という名言を引用して今日は終わりです。
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