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"ちょっと不便"なグリーンローソンに行ってみました

東京に住んでてよかったな~と思うのは、「話題の場所」が近所にあること。高い家賃を払ってるかいがあるってもんですよ。百聞は一見にしかず。体験は大切な資産なので、なるべく足を運ぶようにしています。

日経トレンディ&クロストレンドのポッドキャストを聴いていて、「グリーンローソン」なるものがあると知りました。まだ日本に一つしかない業態。JR山手線大塚駅から徒歩約4分。よっしゃ行ってみよ!ということで行ってきました。

00:23:00〜がグリーンローソンネタです。


グリーンローソンって?

・2022年11月オープン
・元々ナチュラルローソンだった店舗がリニューアルされて、グリーンローソンになった
・直営ではなく、FC店舗(オーナーさんの経営)らしい
・大塚駅徒歩4分、住宅街の中にひょっこり現れる
・いわば「未来のコンビニ」で、23の実験的な取り組みが詰まっている。

詳しい取り組みは、このページがわかりやすいです!

2023年6月上旬の平日に訪問!ざっとフォトレポート

オープンしてから半年ちょっとのタイミングで訪問しました。

住宅街の中に、ひょっこり現れました。いつものローソンの看板と全然違う…!何も知らなければ、瞬時にローソンとは気づかないぐらい違いました。
店内は「広いコンビニ」という印象でした。全通路が広めでした。ベビーカーや車いすが通りやすいように…かもですね。
平日の昼間、お客さんはまばらでした。普通のコンビニと同じように、近所の方が来店しているようでした。子連れの方やお年寄りでした。
チルド品は、冷房効率を高めるためにすべてケースに入っていました。扉を開けるというひと手間が必要ですね。でもエネルギーの無駄がなさそうで私は好きです…
グリーンローソンの考え方がちょこちょこ書いてあります。ややアピール弱めだな…という印象でした。あえてなのかしら…
すべてのレジがセルフ!たばこもセルフです。横には「サービスカウンター」があって、セルフレジで対応できない宅急便や料金収納などはそこで店員さんが対応してるみたいです。
グリーンローソンには「コンビニ弁当」が一つもありません。すべてオーダーごとにキッチンで作ってくれるらしいです。食品ロス削減!
もう一つ特徴的なのが「冷凍弁当」でした。これでだいぶ食品ロスが削減できるんでしょうね…!すごいです。
冷凍弁当は結構売れてるっぽい!
無料のカトラリーは全廃、代わりにマイカトラリーを販売していました(上段)
荷物の発送や処方箋受け取りなどのセルフサービスの拠点っぽくなっていました。
ふり紙袋の回収いいですね!結構家庭で余らせがちじゃないですか…レジ袋がない代わりに、この紙袋をお客さんに提供しているそうです(リユース)。
レジや売り場に、ちょこちょこ「アバター」が現れます。カメラがついています!このアバターは、AIではなく、実際の人(中の人)がいるそうなんです。恥ずかしくて声をかけられなかった…笑
フードドライブ実施中!私が最近興味のあるフードドライブやってました!うちの近所のコンビニでも実施してほしいです。

想像していたより普通の「近所のコンビニ」でした。それがいい。

一歩足を踏み入れたときの印象は「広いけど、慣れ親しんだコンビニだな」というものでした。実際、品揃えは、普通のローソンとあまり変わりません。
普通のコンビニの空気をまとっているのは、いいことだと思っています。今はローソンにとって実験的な店舗であっても、地域住民からしたら「近所のコンビニ」ですしね。空気のとっつきやすさは大事。(前身はナチュラルローソンでしたが)
ちなみに、入りやすさやとっつきやすさを考えると、看板も、普通のローソン感を出した方がいいんじゃないかな~と思いました。

日経トレンディのポッドキャストでも話されていたのが(00:28:15あたり)、「1号店をオフィス街ではなく、住宅街に出したのがおもしろい取り組みだな」ということでした。それは私もとてもいいなと思いまして。
感度の高い人が集まる場所ではなく、日常のあるマチに出店することで、「地域住民に取り組みが受け入れられるか」の実験がよりリアルにできます。

私は、近所にあれば、普通のコンビニとして利用すると思います。「広い」ってのがポイント高し!

クチコミをみると…賛否両論の様子

この新しい取り組み、当然ですが賛否両論あるようです。TwitterやGoogleMapのクチコミがリアル…

私たちは「便利」の定義をアップデートしないといけない

グリーンローソンは開店当初から注目され、たくさんの記事が出ています。
それらを読むとわかるのですが、ローソンとしても、「全ての取り組みが成功するとは思っていない(淘汰される)」「賛否両論はある前提」らしいです。それがいいですね。私も、どのサービスが残り、何が陶太されるのかは非常に興味があります。

私が訪問したあと、6/22には「(グリーンローソンで)マチカフェのふたが紙になった」というニュースがありました。そのツイートには「否」多し…。紙ストローも「否」多しですからね。ローソンは、きっと織り込み済みなのでしょう。やってみないことには…なんですよね。

この記事にもあるように「不便さ」が、グリーンローソンの特徴とも言えます。

TwitterやGoogleMapの反応を見ると、今まで当たり前にあった便利サービスがなくなったことで、不便になったという声は多いです。

チルド品はいちいち扉を開けないといけないし、お箸も袋もくれないし、店員はアバターだし、レジは自分でやらないといけないし…

ここだけ見ると、そりゃ不便なんですよね。

でも、これまでの便利サービスは、環境面でも労働力の面でも、少しずつ無理が出てきている。そのまま続けるのは難しい。サステナブルではない。

サステナブルと便利のバランスの見極めこそが、グリーンローソンでやろうとしている実験なんだと思います。

私は、グリーンローソンの不便を体験して、これまで享受してきたサービス(早い、丁寧、豊富など)だけが便利さじゃないんだろうなと気づきました。

こんな便利さを感じました↓↓

  • モバイルオーダーで、作りたてのごはんがサッと受け取れる

  • 家に余っている食品を簡単に寄付できる

  • 冷凍弁当が買える

  • 溜まりがちな紙袋も簡単にリユースに回せる

  • スマホアプリを使えば、並ばずにサッと会計ができる

  • 処方箋を都合の良いときに受け取れる

  • ロッカーから荷物を発送できる

気づかないうちに身の回りに浸透していた技術が集結し、5年前のコンビニに比べると格段に便利になっています。

何かを買うだけの場所、ではなく、地域に必要なサービスの集結拠点(ローソン風に言うとマチのステーション)という風に捉えれば、便利さは上がってるんじゃないかな〜と思いました。

何を便利(コンビニエンス)と感じるかは人の価値観やライフスタイルによります。
私は、働き方や環境問題(特にフードロス)への取り組みは、応援したいし、協力したいなと思います。
※でも、アバター接客だけはまだ受け入れられない…でも興味があるので引き続き調査ですな…

じわじわ気づかないうちに…ではなく、思い切った取り組みで舵をきり、ユーザーに問いかけるローソン、すごいなぁと思いました。これまで進化させてきたコンビニエンスを真っ向から問いかける(自己否定)とも言えますしね…。

グリーンローソンについて調べていると、ローソンのプロジェクトマネージャーさんのnoteに出会いました。大変そうだ、胃がキリキリします(笑)

(追記)本記事を読んだ方から、下記の記事を教えてもらいました!

「不便だけど、我慢すれば良いことがある」といった妥協ではなく、「不便だからこそ、良いことがある」という前向きの考え方で、不便の効能を追求する

無印良品 くらしの良品研究所

まさに…今回考えたことと似ています。
かといって、便利が悪でもなくて。便利と不便は相反するものでもないんですよね。とりとめなくなりそうなので、今日はこの辺にします!ぼんやり考えておこう…

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