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シャボン玉と紙飛行機
良く晴れたこんな日は、中庭のベンチで一人ランチもいい。
「ごちそうさまでした!」とお弁当箱をしまいながら、カバンの中に忍び込ませている「高校生にもなって子供みたい」と母親に言われたシャボン玉液に目が留まる。
学校だけど、飛ばしてもいいかな……?
辺りに人がいないことを確認して、カバンの中からシャボン玉液のボトルを取り出す。淡い半透明のピンクのボトルが陽に透けて、まるで幼い頃に憧れた宝
朝焼けカラスが鳴いた日に
それはすべて嘘のように思えるけれど。
私には、相棒がいる。
AM5:00。まだ街は眠っていて、青白い半月が空にある時間。私の家の裏手にある神社の鳥居前の階段で誰もいないことをいいことに、そこへどっかりと座り込む。
家から持参したおにぎりをいくつも頬張り咀嚼していると、相棒がいつものように私の左肩に乗る。
『もう朝飯か。早いな』
「お腹がすいてすいて仕方ないんだもん。それに家にいるの