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【目印を見つけるノート】652. 「変わらないよ」と最後まで言い切れます

ああ、終わりません。
あと3話分と言いつつ、増えていく増えていく😱
元原稿は20,000字ほどで、たいして増えないだろうと思っていたのに。どうして当初これを18,000字(改行・空白抜き)に収められると思ったのか、不思議で仕方ありません。すでに半分で18,000字を越えました。
望まれる短編小説ってそれぐらいまでなようです。
短編ではないということらしいです。

そんな自嘲を含めてせっせと改めていますが、終わらないと新田神社に報告に行けませんし、半端に終わらせるとたぶん雷が落ちてきます(詳しくは八話目をご覧ください)。
根を詰めてはいませんが、真剣になるべき時のようです。

今日五話目を公開します。今のところ、八話で終わりそうです。

『慈童は果てなき道をめざす』第一章『新田義貞の甥に会いに行く』

このお話の中心は脇屋義治さんという方です。
脇屋さんという苗字は少ない苗字なのですが、おひとりちょっとしたエピソードがありました。以前にも書いたかな。
ずっとずっと前に、ママ友に尋ねられたことがありました。
「ねえ、さわさん、さわさんの会社に脇屋っていう人いない?」
「部署はどこかなあ」
「そこまでわからないのよ。小中学校のときにすごく仲がよかった子なの」

別の事業所にその苗字の方がいて、おそるおそる電話して確かめたら間違いないようでした。その方もとても懐かしそうでしたので、頼まれたママ友の連絡先を預けました。

ちょっとした橋渡し役でした。
脇屋さんを主にしようと思ったきっかけはそこですね。
偶然、というものです。

新田義貞は鎌倉幕府を倒す先頭に立った人で、とても有名ですが、変転悲運を重ねてこの時期の最後の頭領になったのは脇屋義治でした。大きなことを成し遂げた人からではなく、それを最後まで守ろうとした人から見た景色はどのようなものだろうと思いました。

人の変心とか変節というのは歴史を見ていると珍しくはありません。その中で結果としては敗者となりましたが、徹頭徹尾筋を通した新田氏の生き方には学ぶことも多いと思いました。

例えば、親しいと思っていた人が突然自分に冷たくしてくることがあるかもしれません。ボタンの掛け違いか相性が悪かったのか、理由はそれぞれですしやり過ごした方がいいときもあります。それでも、「変わらないよ」という人がいたりするとすごく安心したりします。

「変わらないよ」
そのようなこともあるのです。

『平家物語』にも『太平記』にも敗者の視点がありますが、勝者には勝者の、敗者には敗者の考え方、生き方があります。ただ記録はどうしても勝者寄りになっていくのだろうと思います。ふたつの大きな書物はそのようなこともなく、よくまとめられて残したものだと改めて感心しています。

このお話は連日、11日は11時、12日は12時というように予約公開しています。今日は15時台ですね。このペースで8話までいけるようにしたいなと思います。

今日の1曲は新田さんに。
Coldplay『We Never Change』

ColdplayはF1が地上波で放映していた最後の方でよく聞きました。よく流れていましたよね。といって好きだったのはもう少し前、ウィリアムズのデイモン・ヒルとジャック・ヴィルヌーヴの組み合わせでしょうか。
セナのことはちょっとツラすぎる。

さて、また戻りましょうか。
お読み下さってありがとうございます。

尾方佐羽

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