【目印を見つけるノート】136. 炎天下で、のえちゃんを思う
きょうはお医者さんに行っていて遅くなりました。
いつも愛読していた野葛間さまがnoteを退会されるというお知らせがありました。
評論という分野でたいへん才能のある方だと思い拝見していました。抜粋もいい塩梅でした。
モッズ→コレクターズのこと、芥川龍之介のこと、図書館のことでコメントのやりとりをさせていただいたことを思い出します。さびしいですが、またどこかでお目にかかれると信じています。
今後ますますのご活躍をお祈りしています。
⚫のえちゃんへ
ビブリオマンシーという言葉をご存じでしょうか。本をぱっと開いて、そのページにあることが今日のアドバイスになるのです。
おみくじのような、占いの一種です。
私も似たようなことをします。
朝、パッと目に入った本を今日のお供にします。いつもしているわけではありませんが、出かけるときは。
きょうは、伊藤野枝の評伝でした。
大正時代、有名な『青踏』という雑誌にも関わった女性です。詳しいプロフィールはまたいつか機会があったら書きますが、関東大震災のあとに夫、甥とともに殺されました。
この人は、破天荒でした。
大正時代だからというのもありましたが、どの時代でも破天荒になったと思います。
ふるさとでのお仕着せの結婚をけったくって、東京に出てきて先生と駆け落ちして結婚して、ふたたび家を出て新たなパートナーと結ばれる。
私生活ではそのようなことなのですが、書いていた評論よりそちらのほうがいちいち世間の注目を集めた。
当時は新聞で「妖婦」と書かれていました。
うーん、私生活だけなら今でも大炎上の連続でしょう。
ただ、それは一面にすぎない。
そのようにずっと、そうですね、小学生の頃から思っていますが、好きですね。ですので、ひょいと思い立って、彼女の高女の同級生の風で短いラブレターを書きます。
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のえちゃん
9月になったらすぐ、あなたの命日。
やっぱり今日も暑かよ。
あなたは、「女は、人はこうしとれ」っちゅうもんとずっと戦っとったね。風当たりがばり強かけん、徒党を組むこともせんかったね。
大杉さんと一緒んときも、
あなたの考えはあなたのもんやった。
あん頃も、そん後も、男も女もなく押さえつけられとったが、女は特に耐えるばかりのもんやった。
あなたのやることなすこと、よう言わん人がばりおったね。
やけんが、そげん言う人はあなたも、書いたもん、訳したもん、何も知らんし、見とらんのよ。
ああ、あなたは悪態をがーっとついて、あとはもう忘れとったね。
そげんこつ時間ばかけとる暇はなかった。
あなたにとって、生身の男を愛するんも、子どもを産んで育てるんも、女性の自由について論じるんも、社会のありようを考えるんも、かけるエネルギーはまったく同じやった。
すごかエネルギー。
あなたはエネルギーのかたまりやった。
私にはそげんエネルギーはなか。
あなたのようになろうとも思わん。
あなたは、あなたしかおらんけん。
そいでん、
あなたを好いとっと。
かしこ
さわ
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怪しい九州弁はご勘弁を。
行動と言うことが一致していたこと、
スケールアウトしていても、
自分でいつづけた彼女に、
何度でも乾杯したいです。
キンキンに冷えたビールがよかね。
彼女が過ごしていた
最後の夏の盛りのような
太陽にじりじり照らされながら。
彼女と聴きたいな、とこの曲を思い出しました。
ニーナ・シモンの『I Wish I Knew How It Would Feel To Be Free』(1967)。
この方の声は女性としては思い切り低い。
個性的なのですが肌触りのいい声ですね。シャウトすることもありますが、普通に歌っている声がとっても素敵です。声と合わせて、ご自身のピアノが素晴らしいです。
このライブバージョンにはない部分のようですが、
以下の歌詞が私は好きです。
I wish I could give all I'm longing to give
I wish I could live like I'm longing to live
I wish I could do everything that I could do
Though I'm way overdue I'd be starting a new
ずっと、与えたいと思い焦がれてきたもの
ぜんぶ与えることができたらと願うの
ずっと、こう生きたいと思い焦がれてきたように
生きていけたらいいと願うの
ずっと、したいと思い焦がれてきたことを
ぜんぶできたらいいと願うの
もう、新しく始めるのに
少し出遅れてしまっていたとしても
(I Wish I Knew How It Would Feel To Be Free 歌の紹介のための引用 意訳さわ)
⚫お籠りクラフトとばら
パールに小さなロンデルを合わせて、
輝き強めのネックレスです。
さて、そろそろアクセサリーもたまりましたので、『ハンドメイドアクセサリーのギャラリー5』を追って載せます。2回分あります。
これはマガジンにした方がよさそうですね。
最近、ばらには1日4回ぐらい水やりをしています。
それではまた、ごひいきに。
おがたさわ
(尾方佐羽)
追伸 音楽のこと、教えてくださって、ありがとう✨