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「 夢の続きが始まりました【第七十章 (秘密特訓) 】」

2023/3/19
石川善一52才です。

学童保育に、運動大好き、活発な女の子、ノンちゃんがいた。
私が先生になった時、2年生だった。

ドッジボールが得意だった私は、
「ノンちゃんもおいで (^o^) 」
男子に混ざって元気に走り回るノンちゃん。
勢いあるボールもキャッチしようとするのだ。
アウトになっても、外野から懸命に当て返そうと全力で投げるが、
弱いボールだから取られてしまう。
それでも、いつも、めっちゃ楽しそう (^o^)

ある日、ノンちゃんは私に
「特訓して!! (^o^) 」と言った。
低学年の方が下校時間が早い。
そこに目をつけたノンちゃん。
高学年が帰ってくる前の秘密特訓が始まった。

男子に劣らない能力を身につけた頃、ノンちゃんは5年生になっていた。

ノンちゃんのお父さんは私に言った。
「最近、娘とどう接していいのか分からなくて…」
「石川先生には懐いてるし…どうしたら懐いてもらえるんですかね?」

簡単な事だった。
私は子供達とは、先生と生徒ではなく、
友達or兄弟…みたいに思っていただけだったからだ。

物怖じしないノンちゃんは5年生になっても
「セーラームーン歌ってよ」と言うと歌ってくれる子だった。

私は当時ヒットしたポップな演歌:オヨネーズの【麦畑】を真似て
【イチャイチャ夫婦】というデュエット演歌を作った。

「なぁなぁ、ノンちゃん、忘年会でデュエットしようぜ」
…「やるやるー」\(^O^)/

忘年会の出し物なので、
ネタばれしないように教室の隅っこで秘密特訓が始まった。

男性パートも女性パートも
両方、私が歌ってるカセットテープを聴きながら、
「ノンちゃん、こっち覚えて!!」

覚えのいいノンちゃんは、「振り付けもやろうよ (^o^) 」
私はノンちゃんが考えた振り付けの秘密特訓をさせられた (笑)

忘年会は大成功。
ノンちゃんは楽しそうに歌いながら、
私と老夫婦役の振り付けをこなした。

後日…
「お父さん、お父さん…ノンちゃんと、どうたらこうたら…どうたらこうたら」…と説明し、
「ノンちゃんに【イチャイチャ夫婦】のカセットあげたから、
      家でお父さんもデュエットしちゃって下さい (^o^) 」
だが…ノンちゃんから、お父さんと歌ったよ…という報告はなかったのだ。

思春期の娘と距離ができてしまうのは、お父さんあるあるですね。
頑張れー!! お父さん達!!

*上に乗ってるのが今回の主人公ノンちゃん2年生。
 下はチイちゃん1年生*

↓この絵は31年前にチイちゃんからもらった絵です。

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