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放浪記 8/13

永遠に連なる丘を広い道で開いた街は、常に北を目指す。 ジャンクションにひっそりと建つ営業不明の餃子屋は、タワーのようで、薄暗い、人影のない店内から外へと煙が音を…

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2日前

放浪記 8/12

長すぎる坂を登って降った先には、リフォームで継ぎ足されて長くなりすぎた茶階段。老人ホームから帰ってきた祖母を、家にあげようとする。 また、その先には、ガラスドー…

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3日前

放浪記 8/9

その街の新興宗教は流れる川を無視して成り立ったため、川はもう流れなくなった。 多くの家に、ガラス張りの飾り窓がくっついていて、埃を被り永遠のキスをした石膏像が寂…

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7日前
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放浪記 8/8

ここに放浪記を記すことにする。 隣町から、その隣町へかけて ある街では、電車の騒音とその車輪でしか、皆電車を知らぬが、高架下には地図が書かれていて、斎場だと思っ…

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8日前
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10時のマリア

ミシガンの近くに泥のような男 泥のような家に住み この泥のような国 でも けして 狭くはない 全て 有り余っていて マリアのこと 想像するだけ 信仰心も フロスティ…

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2週間前
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去年 家の梁に留まっていた 白い蛾が 今日 その辺で落ちて 死んだ 死んだ後に、猫に片羽を齧られて その唾液の匂いでやっと気づいた犬 猫は不味そうにしている ある星…

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2週間前

Last Days of Adolescence

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4か月前

Garon

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4か月前
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Alone_is_fine

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OTIS
6か月前
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放浪記 8/13

放浪記 8/13

永遠に連なる丘を広い道で開いた街は、常に北を目指す。
ジャンクションにひっそりと建つ営業不明の餃子屋は、タワーのようで、薄暗い、人影のない店内から外へと煙が音を立てて伸びる。
家家はおもちゃのようで、カラフルに塗られていて、龍の形の入道雲の為にあるような、簡単な形をしている。

向日葵からは程遠い途轍もない道のりに思えるトンネルの中には、塞がれた扉があり、その頭上から小鳥の囀りが聞こえるが、見える

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放浪記 8/12

放浪記 8/12

長すぎる坂を登って降った先には、リフォームで継ぎ足されて長くなりすぎた茶階段。老人ホームから帰ってきた祖母を、家にあげようとする。
また、その先には、ガラスドームで保護された、どこにも行かないエスカレーターがあるが、もしかするとあれは最も遠いところに繋がっているのかもしれない。なんたってそこは国道に囲まれた街で、リュウゼツランが一つ葉を伸ばしているらしい。

国道で囲まれた街が嫌になっても、少しの

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放浪記 8/9

放浪記 8/9

その街の新興宗教は流れる川を無視して成り立ったため、川はもう流れなくなった。
多くの家に、ガラス張りの飾り窓がくっついていて、埃を被り永遠のキスをした石膏像が寂しい薄暗闇に置かれていた。
装飾が彫られたガラスは、14時でも中から薄く照らされていた。
はるか昔に、白いクリームのようなペンキで飾られた公衆便所が建てられたが、その入り口は年々どこか奥まっていくように思え、意味をなくしていた。

学園の前

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放浪記 8/8

放浪記 8/8

ここに放浪記を記すことにする。

隣町から、その隣町へかけて

ある街では、電車の騒音とその車輪でしか、皆電車を知らぬが、高架下には地図が書かれていて、斎場だと思ったらラブホテルであった。
骨のような、決して開くことのな一千の窓のような装飾がビルを飾り、崩れそうなネットを被ったジグラットがあり、そして常に蜂は刺すものを狙っている。そういう場所だ。

そこは学園都市で、広がりすぎたホワイエの横には意

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10時のマリア

10時のマリア

ミシガンの近くに泥のような男
泥のような家に住み

この泥のような国 でも けして 狭くはない
全て 有り余っていて
マリアのこと 想像するだけ 信仰心も
フロスティングに乗り
食べるまで
泥のように物理を無視して
立っているように 鼻を上に上げているだけ
遠くの丘のゆりが匂うよ
遠くの黒い丘のゆりだけが

ベルの音は聞こえない
ずっと聞こえない

ハエ叩き 電通した ジリジリだけで
形を保てず、

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詩

去年 家の梁に留まっていた 白い蛾が
今日 その辺で落ちて 死んだ
死んだ後に、猫に片羽を齧られて
その唾液の匂いでやっと気づいた犬
猫は不味そうにしている

ある星では、タコブネが深い緑の艶を放って
オレンジ色に透けるものもあるらしい
由緒正しい黒目の子は、モノを拾い集めることは禁じられている 
集められずに囲まれるは、稲妻を埋め込んだ真っ赤な壁だけ
       
それでも結構、あおく光るでし

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Garon

ヒロイカ

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