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猫のように暮らしてみたい(その15)


買い物依存症がどういったものなのか医者ではないので
正確に伝えることはできないが、
私の場合、何か気になることや物を見つけると、
それについて検索せずにはいられないのだ。

その時は他のことなど一切考える事などできず、
そのことだけに集中し没頭している。

気が付くと3,4時間経っていたなんてことは普通にある。

そして気に入っている物に特に執着があり常に新しいものや
変わったデザインのものがないかなどパトロールをしてしまう。

既に幾つも持っているのに気になってしまうとまた買ってしまうのだ。

夢中で検索して探して比較して迷っている状態の時はおそらく
脳内にアドレナリンが出ていて興奮してハイになっている。

目当てのものを購入し手に入れる事が出来た時、
ドーパミンがでてとても幸福な気持ちになり満足するのだ。

だからさっきも言った事務用品の新製品なども
欲しくなると我慢が出来ない。

そして安価なものならそんなに問題ないが
私の場合は高額なものでもそうなってしまうと
自分で止められないのだ。

どうやってお金を捻出するか考えてしまって、
買わないという選択肢がない。

そうして手に入れた物を身に着けたり、
持ち歩くということをモチベーションにして
やっと外に出てみようかと思う事が出来る。

また無駄なお金を使ってと周りの人が呆れ顔なのも分かっているが、
自分では衝動を止められないのだ。

PCやスマホを見るなとかクレジットカードを解約しろとか言われているが、ないと困ることもあるのでなかなか実現するのも難しい。



猫を飼い始めた理由はこうだ。

ある朝いつものように玄関の鍵を閉め、
階段で3階から降りて駐車場に向かっていると、
自分の車の前に丸めた新聞紙のかたまりが落ちていた。

ナニコレもうーと近づいてみると、
あれ?ゴミじゃないみたい?

え?良く見たらそれは小さい子猫だった。

しかも怪我をしていて動けないようだ。

出勤前なのにどうしよう?と考えながら
近くに親猫がいないか探してみると、
いた!真っ白できれいな母猫とあと子猫が3匹茂みに隠れている。

近くでカラスがガーガーと威嚇する鳴き声をあげている。

5月のカラスは巣作りするので凶暴になるのだ。

とっさに状況を理解した。

そして母猫は自分と一瞬視線を合わせた後、
子猫たちを連れてどこかへ逃げてしまった。

母猫は他の子猫を守るために、
カラスに狙われて怪我をした子猫を見限ったのだ。

放っておいたらこの子はカラスにつつき回されて死んでしまう。


とっさにカバンからタオルを取り出し急いで子猫をくるむと
そのまま車に乗せて会社まで連れて来てしまった。

震える子猫をずっと膝の上に乗せたまま午前中の仕事をして、
昼休みに近所の動物病院につれていった。

他の兄弟猫を見た感じだと2か月くらいだが、
この子は他の子より小さかった。

頭から出血し固まっていた。

先生に拾った時の状況を説明し診察してもらって
抗生物質と目ヤニの点眼薬をもらい、
怪我した部分の手当の仕方を教わってきた。

それから助かるかどうか分からないとも言われた。

連れて帰っていいのかとても悩んでしまった。

その頃ウチの娘たちはまだ小学生だったし、
もしすぐ死んでしまったらショックを受けるのではないかと
心配だったからだ。



               つづく。。。

今日も読んで頂いた方ありがとうございます。



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