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サッポロビール博物館で知る ビールが至福の一杯たる所以

この記事は別アカウントで一度公開していましたが、アカウント住み分けに伴い、こちらに引っ越してきました。
今、改めて読んでも「そうそう、そうなんだよ!」と過去の自分に頷きたくなる内容です。やっぱりビール博物館は最高!

札幌が誇る観光地と言ったら羊ヶ丘展望台?大通公園?時計台?

いずこも素晴らしく善し悪しを決めるのは困難…
が、サッポロビール博物館!
そう、どこを差し置いても私は「サッポロビール博物館」を推したい。

もう観光客のみならず道民もビール好きか否かもとりあえず一回は行った方が良いと太鼓判を押している。

先日、久しぶりに訪れ、改めて良さを感じたので、

今日はどうぞ博物館の魅力に止まらず、展示から感じたビール愛にお付き合いください。


入り口の樽、何とある?

札幌駅からバスを乗り継ぐこと10分ほどで到着するサッポロビール博物館。

レンガの建物は元ビール工場をそのまま活用し、重厚な造りに近代の香り。

入館前にぜひ見て欲しいのが、建物前方に並べられた木樽。

これ、何と書かれているかわかりますか?

開業式の際にも同じ文言を書いた樽を並べていたそうで、こちらはその再現だそうな。

読み方はぜひ現地で確認を!
(あるいはこちらをご覧あれ)

意味がわかると「そりゃそうだよな…」と思うはず。

しかしこれから館内のめくるめく展示を見ると、「なるほどな…」にきっと変わることでしょう。


いざ館内へ。歴史パネルに圧倒される

館内へは原則無料で入れる。

プレミアムツアーというガイドさんによる解説+特別映像(サッポロビールの歴史を5分ほどにまとめたもの)+特別試飲がセットとなる有料ツアー(¥500)もある。

この映像がなかなかにビール好きの涙腺を刺激するような内容なので、時間に余裕がある方はぜひプレミアムにご参加を!

さて、有料・無料問わず見られるのが2階の展示。

これまでの広告ポスターや工場の内部を説明した模型が飾られる中、

見逃せないがサッポロビールの歴史についてじっくりと解説しているパネル。

なぜ北海道がビール造りの地となったのか、から丁寧〜に説明が綴られているので、気合を入れて一読を。

パネルはビール造りが軌道に乗るまでの紆余曲折をこれでもかと紹介している。

初代工場長はビール造りを学ぶため、こっそりと舶来船に乗り込んでドイツへと渡ったこと。

ドイツの工場では努力が認められ、「彼という優秀な人材を輩出できたのは我が工場の誇り。彼を手放すのはとても惜しい」とまで言わしめたこと。

帰国後、晴れて工場長へと指名された際、「ビール造りがうまく行かなければこれまでの給与を全額返金すること」という厳しい条件があったこと。

製造時に必要な氷を豊平川(札幌市を貫く一級河川)から切り出そうと考えていたものの、異例の暖冬のために作業が遅れてしまったこと。

第一号のビールは輸送の際に瓶内発酵を起こしてしまい、勝手に開栓。到着時には一滴も残っていなかったということ。

などなどなど、これらエピソードで池井戸潤作品が何本もできそうだ。

情熱大陸とかプロジェクトXとか好きなお方にもきっと響くものがあるに違いない。


ビールに乾杯!

さて、すっかり日も傾き、お腹も空く頃。

博物館のすぐお隣・サッポロビール園で乾杯といこう。

北海道名物ジンギスカンの食べ放題+サッポロビール飲み放題という夢のようなプランをチョイス。

開始から30分ほど、同席の夫とほぼ何も喋らず規則正しく箸を上下させ、ジョッキを傾けたことは言うまでもない。。

鉄鍋がジュウジュウ…と鳴く音、高く上りゆく煙が心地いい。

私にとってビールは1日の頑張りのバロメーター。

もうちょっと行けたんじゃないかな?という日は自然とするりするりお茶でも飲むかのような杯の運びになってしまい、苦味ばかり感じる。

頑張った日はもう大口を開けて至福の黄色を積極的に流し込んでは猛烈に炭酸を感じ、やっぱりビールは喉越しだよなと思う。

「うわああああ染み入る〜〜」と喉と胃がジュワジュワ喜んでいるのがわかる。

それはもしかしたら先人達の紆余曲折、トライアンドエラー、汗と涙…と、それらには到底及びはしないものの今日の自分の努力が乾杯しているのかな。なんて照れくさいけれども。

「麦とホップを製すればビールという酒になる」

言ってしまえばとてもシンプルなのだが、ここに至るまでの悲喜こもごもを知ってしまった以上、ますますビールを愛おしく思わずにはいられない。

【追記】
先日、久しぶりに家族でサッポロビール園を訪れたのですが、やっぱり私はこの場所を推したい!と改めて実感。
最初は意気揚々とビール、ジンギスカンを流し込んでいるものの、後半はやっぱりお腹が苦しくなっちゃって、ちょっとげっそりしている人々(含自分)や、肌着になって鍋奉行を担当するお父さんにも出会えました。
モクモクと煙い中、乾杯の笑顔が広がる空間はずっと残ってほしいなと思います。

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