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福祉施設の夜勤6

会議があるので1時間早く出勤した。給料が出るけどそれでも全然行きたくない。30分でできそうな内容を1時間少々でされて、何度か退屈を感じてしまった。まあ利用者の知らない情報を幾つか知れたので良かった。
管理人の次の次くらいに位が高そうな、退勤記録など会議の司会をしていた体の大きな40歳くらいの男の社員さんが、1週間後には別の施設で働くらしい。

これで男の世話人が僕と今日の相方であるベテランのおじいちゃんだけになってしまった。タバコを吸っているのも僕らだけらしく、世話人サイドに嫌煙家の多い世知辛さを共有していた。一緒の時は休憩時間外でも吸えるタイミングがあったら吸うことにしよう、と提案してくれた。有難い。この人は飴をくれたり色々な事情を教えてくれるのでやりやすい。

今日は2回目の2階なのだが、一緒にテレビでコナンの映画を見ていた人とデザートの話で盛り上がったり、他のもう1人はスポーツが好きらしく、僕は卓球と野球の経験があった為、割かし良好な会話ができた。

2階では1番程度の重い、知的障害を持った利用者がいる。今日は初めて入浴介助をした。まあ体は普通に動かせるし、仕上げに頭や身体を少し洗ってあげるだけなので簡単だった。シャワー中おしっこをしてしまったので「なるべくトイレでするんですよ〜」とは言ったものの、僕も時々するので「誰が言ってんだ」と自分でツッコみたくなった。

2階は軽めの人がまとめられているので楽すぎる。利用者に乾燥機のシステムを教えて貰ったし、施設感が薄くて良くも悪くも何も無い。2階の利用者の名前はやっと覚えられてきた。6回目でもしょうもないミスや忘れはしてしまうので早く慣れたい。

最初は精神的にしんどくて仕方なかったけど、こんなに楽な施設は中々無いのかもしれない。20時半くらいにはもう暇になり、それから朝方まで休憩時間かリビングでこうやってスマホをいじるかがほとんどである。ただおそらく9月?には7人も辞めたらしいので、まだ知らないそれなりの辛さがどこかしらにあるんだと思う。今は楽とは言っても5連勤とかは流石にキツい。明けを休みにカウントしないのであれば単純に倍の10連勤な訳で。まあバイト扱いで、この労働量で、20万を超える月給が貰えるなら良い方なのか。「もういつ辞めてもいいや、楽に過ごそう」と思えた日は比較的ネガティブにはならない。今の精神刺激薬と精神安定剤、吐き気止めに頭痛薬があれば数ヶ月はやっていける気がする。

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