マガジンのカバー画像

詩集

26
たまに詩を書きます。
運営しているクリエイター

#世界

深い夜|詩

深い夜|詩

視界が狭まる
夜の時間が好きだ
自分と世界をすり合わせる
静かに息をひそめて

夜はどこまでも宇宙で
自分と世界は
付かず離れずの距離
深く遠く潜る

内側を見つめる
反芻するほど
自分を取り戻せる
不思議な時間

太陽|詩

太陽|詩

光のお出まし
真っ暗な世界を
打ち破るように
ゆっくり堂々と

目覚めであり
始まりであり
守りであり
揺るぎない光

おはよう太陽
今日も一日
ありがとう
おやすみなさい

境界|詩

境界|詩

自分以外のあれこれを
近くにあるものから
ひたすら引き寄せて動くと

どんどん
自分が後回しになって
後悔が残る

周りを見ずに
自分だけを見て
自分のことばかりだと

どんどん
周りが遠のいて
虚しくなる

ほとんど他人だけの世界は
自分の真ん中に
ぽっかり穴があく

自分だけの世界は
一見どこまでも行けそうで
限界がある

どちらかだけでは
成り立たないよう
世界はできているらしい