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世界のピラミッド

前回の續きです。
折角ご飯をピラミッドの形に出來るので、色々に試してみる事に致します。
この「ピラミッド」には食事を樂しみ、料理の巾を拡げる大いなる可能性があるのです。

森の奥地に鎮座する黄金のピラミッド

そこでまずはこの「黄金のピラミッド」でございます。
これはニンニクと一緒にご飯を炒めてターメリックと塩・胡椒で味附けをしたピラフで出來ております。
森の中に在るピラミッド、即ちこれはアンデス山地に在る古代文明のピラミッドをイメーヂしており、森に見立てたベビーリーフの中に聳え立っております。

呑み物は麥酒であります。
古代エジプトに於いてはピラミッド建造時より既に麥酒がポピュラーな吞み物として定着していた様でございます。
今日では世界で最も多く消費される酒類として名を馳せている麥酒ですが、遠く古代の世界より呑み継がれている様でございます。

空撮

色合いがより實物のピラミッドらしくなっておりますが、このターメリックライスがなかなか旨いものです。

財寶發見!

今回もピラミッドには財寶が隠されているのでありました。
それは鶏の唐揚げ。飛ぶものを崇拝する人類に於いて鳥は神聖なものとして扱われる事が多いのであります。
ピラフのニンニクの風味と唐揚げが絶妙な關係にあるのです。

財寶こめこめ…

要はこのピラミッドの型に収まって巧くご飯に隠れゝば中身は色々に工夫出來るのであります。

何度でも蘇るさ!

ご飯が余ればピラミッドは幾つでも簡單に作れます。
この一手間が食事を樂しくして料理を美味しくします。

南米はアンデスの古代文明を訪れた後は……

ピラミッドおにぎり

やって參りました日本でございます。
やはりご飯を三角形に成形するに當たり、日本のおにぎりは無視出來ません。
やはり我が日本人としてはコレが定番なのであります。


ところで、私がお世話になっている古參のフォロワーの方で、NN様と云う方がいらっしゃいますが、その方からのご指摘でピラミッドには木乃伊、即ち「ミイラ」が不可欠と氣附かされました。

そうです。ピラミッドと云えばミイラなのです。
どうしてそこに氣が附かなかったのかと思うばかりですが、NN様のご指摘の下、我がピラミッドにも財寶だけでなくミイラを用意致しました。

沼津産のアジの干物

干物は魚のミイラであります。
煮干しにしようかと思いましたが、近所のスーパーマーケットで特賣だったので賈う事に致しました。5尾入っていてこのお價段です。
外國なんかに賣らず國内に品物を廻して呉れば、我々庶民にとってどれほど有益かと思いますが、偉い人にはそれが解らないのです。

NN様から戴いたご助言に拠れば「ミイラに黄金の棺」との事でしたので、冷蔵庫の中身と相談して再現してみます。

フワフワのオムレツ

そこで卵を使います。
こう見えても私のオムレツには定評があります。
…最もこれは出汁巻玉子ですが………。

魚のミイラに黄金の棺

ミイラが葬られている「王家の谷」をイメーヂしてブロコリーで囲んでみました。その先端には漆黒の入り口が開いた白亞のピラミッドであります。

あくまでも舞台は日本ですから…

今回の吞み物は米焼酎です。
涼しげな硝子のゴブレットに入れております。
さり氣無く醬油差しの「ひょうちゃん」もピラミッドに興味深々の様でございます。

棺の中には王のミイラ

このアジはピラミッドの主です。
やはり日本人は米と魚が力の源なのであります。

財寶發見

干物は骨以外全て食べるのが私のポリシィ。
ミイラを片附けたら、ゆっくりとピラミッドを探索致します。
今回の寶物はコレ。

おにぎりの中身と言ったら、やっぱり梅干!

考えてみれば梅干も「梅のミイラ」であるからしてピラミッドに埋葬されております。

戴き物ですが…

梅は勿論日本産の高級品です。
これでこそ私のピラミッドの財寶に相応しい。

斯くして世界のピラミッドを巡る食卓でございましたが、また何か思い附いたら新たなピラミッドが出現するかもしれません。
それは果たして如何なる物でありましょうか…。
一説には遥か文明の黎明期に作られたピラミッドの謎が全て解明されるのは人類が終焉に近附いた時とも言われている様ですが、この神秘的な形は料理の世界で新たな文明の足音を響かせている様でございました。

食後のデザート

デザートもこの通り「ピラミッド」です。
エジプトにも存在する西瓜は日本ではこうして食べるのが風流なのです。
秋の虫の声を聴き乍ら夏の残照に思いを馳せます。

きれいさっぱり…

小學校の給食で西瓜が出る事があったのですが、その時に附いたあだ名が「カブトムシ」
西瓜はこれ位キレイに食べるのが私のさゝやかなコダワリです。


NNさーん、電報でーす!

今回の記事に當りましてフォロワーのNN様よりお力添えを戴きました。
ここに謹んで御礼申し上げます。ありがとうございました。

また、この「ピラミッドご飯」を作ろうと決めたきっかけとなった記事を執筆されたやん様に深謝致しますとともに、その記事に出會えた事をとても嬉しく思います。

そして末筆乍ら、このピラミッドご飯製造器を製作してくださった板金屋さんに、この場を以ちまして感謝の意を表します。
お陰様でこうして日常を樂しむアイテムを頂戴出來、記事にする事が出來ました。
こちら様も、ありがとうございました。

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