欧州式!!公園の”衝撃吸収システム”?
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皆さま、こんにちは。私の住むベルギーでは、日の出が8:40頃、日の入りが16:35頃と”真っ暗な朝”のシーズンを迎えています。ちなみに、衝撃吸収システムと猫は”無関係”です。よく来るんですよね、機会があれば紹介したいと思いますが、今日は別の話。
さて、今日のお題は
「公園の”衝撃吸収システム”」
としました。公園の鳥の話をしたことがありますが、ヨーロッパの公園にはまだまだ不思議な点がいっぱいです。
公園の地面
がどうなっているか?意識したことはあるでしょうか?私のイメージする日本の公園はこんな感じです
特に何もしていないですね。草も生えていない「土がむき出し」のケースも多いと思いますが、そのケースも含めれば、日本の多くの公園はこれに該当するのではないでしょうか?これを、今日の話の流れ上「システム0」とします。
システム① ゴムマット?タータントラック?
1つ目に紹介するのはゴムマットです。陸上競技場のトラックなどの表面は「タータントラック」というそうですね。
タータントラック、まではいっていないかも知れませんが、地面がこのように加工されている公園をいくつか知っています。例えば、
こんな感じ。遊具の「ハチ?」の表情やヒビの入り具合がなんとも言えない味を出していますね。でも、とてもキレイな公園です。
システム② ウッドチップ
続いて紹介するのはウッドチップ。庭に砂利ではなくウッドチップを敷き詰めることもありますね。色の濃い「バークチップ」を使うこともあると思います。
とある公園では、というか何度も紹介している公園の中に、ウッドチップが敷き詰められた区画があります。具体的には、
こんな感じです。…娘が何度も登場していますが、紹介したいのは地面のウッドチップです。なお、ここに出てきているタイプのブランコ、ベルギーではよく見かけます。日本ではどうでしょうか?個人的には、あまり記憶にありません。
そして最後に紹介するのが
システム③ サラサラの砂
です。私の知る限りでは、このタイプが一番多いように感じます、例えば
こんな感じ。…で、これなんですけど
「歩きにくい」「砂が靴に入ってくる」「目にも砂が入ってきそう」
で、個人的には好きになれません。私の妻はこうした公園に行ってから帰ってくると、家の中に砂が入ってこないように徹底的に砂を払ってから家に入るよう娘に言い聞かせます。…私もです。
それにしてもこの砂、ほんっとにサラサラなんです。靴の中敷きと底の間に入り込んだりするので全て取り去るのは不可能。
ベルギー北西部の砂浜も砂はサラサラです。オステンドという街では、サンドアートフェスティバルを開催しています。今年は開催できなかったようで、下にあるのは去年の写真です。
といった訳で、欧州の公園の地面には大きく分けて3つのタイプがあることを紹介しました。何故こうなっているか?というと、誰かに聞いたわけではないですが、タイトルに選んだ「衝撃吸収」が理由だと推測します。
写真できちんと紹介できていないですが、たいていどこの公園にいっても大きなアスレチック、遊具があります。そこで子供たちは、自由に走り回り、時には…落下します。いや、私は現場を見たことが無いですが、
「そのうち、誰かが落ちるよね」
という勢いで、アスレチックの吊り橋、丸太の一本橋を躊躇することなく走り回っている子供たちに遭遇します。私の娘は、慎重に一歩一歩確認しながら進むことも多いですが、そうしているうちにものすごい勢いで走ってきて、娘を追い越していく子も多いです。(しっかり、順番を待ってくれる子もいます)
地面が衝撃を吸収する素材で覆われていることもあり、子供は思いっきり遊具で遊ぶことができます。思い切りが良すぎて、そこから落ちることもあるでしょうけど、大事には至らないと思います。そういう経験を重ねて、
何をしたら落ちるのか?どこまでがOKでどこからが危険なのか?を肌感覚で身につけて覚えていくのではないか?
と思います。
さて、これが日本の場合はどうでしょうか?
アスレチックの足元は固い地面なので、落ちたら大きなケガをする可能性があります。そうすると、親が付きっきりになって様子を見て
「危ないよ!」「注意しなさい!」「ちゃんと手すりを持って!」
と声掛けをすることになるでしょう。親が子供の面倒をしっかり見るのはいいことですが、マイナス面を考えると、
「何が危険なのか?」がわからない
「もっとできるのに、力を出し切れない(やめろ、と言われる)」
「自分で考える」習慣が身につかない
ということが起こり得るのではないでしょうか?もちろん、遊具の下がタータントラックでもウッドチップでもサラサラの砂でも、落ち方によってはケガをするかもしれませんが、
「うまく失敗する経験」
を積む機会を奪っているのかもしれません。
【今日の学び】
欧州では公園の地面にある衝撃吸収システム(=砂など)によって、
子供に「うまく失敗する経験」を積ませる
ことで、小さな頃から自分の限界を見極め、自分で判断する習慣を身につけることが可能となっている。
いかがでしょうか?そんなこと、欧州の誰も考えてないかもしれませんが、言われてみるとそんな気がしませんか?
以上、欧州の公園の”衝撃吸収システム”についてのお話でした。
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