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理科教育の専門家おすすめ!3分でできる、全生徒を理科の授業に惹き込む方法。

こんにちは

幼児から高校生に理科を教えているオベラスです。

さて、今回は、

全生徒を理科の授業に惹き込む方法!ということで。

いくつかあるのですが、今回はその一つについて書いてみようと思います。

学校の授業、つまり、

理科が好きな子もいれば、興味のない子もいる場面で、

一気に全員を惹き込むために使っている手法です。


  1. 全生徒を授業に惹き込む方法

  2. 具体例①

  3. 具体例②

  4. まとめ


1. 全生徒を授業に惹き込む方法


それはずばり、【ニュース紹介】です!

授業の一番初めに理科に関するニュースを紹介します。

時間は5分程度

意図としては大きく3つ。

① 緩やかに、でも確実に授業へ集中させたい
 授業開始のチャイムが鳴って、いきなり本時の内容に入っても、
 特にやる気のない生徒の脳みそはついてきません。
 ここで厳しい指導なんてすれば、より生徒の気持ちは離れます。
 どの生徒にも、とっつき易い内容から、徐々に理科スイッチを入れてもらいます。

②理科を身近に感じてほしい
 
どの教科もそうですが、教科書に書かれてあることだけが全てではありません。
 理科は日常の生活の中に溢れています。というか、自分の身体だって、科学の塊みたいなものです。全然遠くない。
 教科書内容の学習には抵抗があるけど、動物が好きだったり、最新のテクノロジーには「へー」と感じる子はいます。
 可愛い動物のニュースや、新種の発見、宇宙開発、災害などのニュースを切り口に、授業内容に結びつけることで、教科書の枠を超えて、理科そのものに興味をもってほしいですし、身近に感じてもらいます。

③授業にリズムをつける
 
以前、授業はタイムマネジメントが大切だと書いたのですが、

 この5分でぐっと全体を前に惹き込んだ後の展開は、非常にリズム感が良くなります。
 子どもたちの脳が理科に切り替わっているのと、集中力が高まっているからです。
 もちろん、その後にどんな展開をするかにもよりますが。

さて、では具体的にどんな風にやってるのかといいますと、、


2. 具体例① 


この間授業で紹介したのはこのニュース

「節分生まれだから、節子!」
「ハニーから生まれた節子」
「身長180cm!」

盛り上がりどころ満載、そして何よりも可愛いキリンの赤ちゃんの姿。

このニュースを見せる前に、「みんな好きな動物なに?」と聞いて
生徒とのやり取りを楽しみつつ、場を温めていきます。

こういう質問なら、どんな子も答えやすいですよね。

でも、紹介だけでは終わらせません。
理科ですから。ここからさらに深めます。

注目させたのは、キリンの妊娠期間です。

「2021年の秋に妊娠して、2023年の節分に生まれている。。ちょっと待って、妊娠期間どれくらい?」

と問いかけます。

「え、、1年越えてる、、?」となり、

「キリンの妊娠期間は約15か月である」という事実を伝えます。

そして、色んな動物の妊娠期間について紹介します。

動物は子孫を残すために、寿命が短ければ妊娠期間は短い傾向にありますが、

キリンやシャチの妊娠期間が長いことが分かります。

「ゾウは650日?!」

「先生、ヒトは昔、今よりも寿命が短かかったから、グラフのもう少し左にもってくれば、より一層寿命と妊娠期間の関連が正確になりますね。」

みたいなコメントが生徒から返ってくるわけです。

高校生は、ここから生殖・発生の話に繋げました。


3. 具体例②


続いて、まだまだ支援が必要なこのニュース

大変な災害ですが、
災害の悲惨さや、「かわいそう」という視点で紹介はしません。

あくまで理科の授業ですし、そこについて語らなくても、もう中高生は被害の大きさをニュースなどで知っています。

私がこのニュースの紹介で取り上げたのは2点です。

①今回の地震は横ずれ断層であり、4mずれたこと。
②それを観測したのは、日本の打ち上げた衛星「だいち」であること。

だいちの視力、、すごい!

そしてそこから、先日のH3ロケットの打ち上げにつながるわけです。

H3ロケットは、だいち3号を載せていたわけですから。

ちなみに、H3ロケットの打ち上げの際は、YouTube配信を授業で流していました。

中学生は、ここから気象の学習につなげました。
宇宙から観測する技術、ということで、
今日の気象衛星から見た日本上空の様子を見ました。

そして、高校では地学の授業がないのですが、
地震や津波、火山の噴火や気象など、
地学は、私たちの命を守ることに繋がる学習だと思うんだけど、
みんなはどう思う?なんて話もしました。


4. まとめ


いかがだったでしょうか。

たった5分、されど5分。
毎回の授業で行う必要はありません。
色々事情がありますから。

でも、この5分を積み重ねることで、
理科自体に興味をもってくれる子が確実に増えます。

そして、理科なんかおもんないねんと思ってる子も、
キリンの赤ちゃんはしっかり見ていたり 笑

意外の指導内容と絡んできて、より学びが深まったりすることもよくあります。

何より、生徒だけでなく、教員も、授業の始めから肩の力を入れ過ぎず授業を展開できたり、
「え、これめちゃくちゃ面白い!紹介しよう!」と、授業に対して前向きなモチベーションを持ちやすくなります。私は。笑

私は通勤中の電車の中で、スマホでぽちぽちやってます。
時間の無い時なんかは、授業前の数分でパソコンぽちぽちしたり。
「科学 ニュース」というワードで検索して、
いいのないかなぁって調べてます。

授業の中で、子どもたちと驚き合ったり、すごいなぁ、かわいいなぁって言い合える瞬間って、意外と大事だと思ってます。

それがしやすい一つの手法として、
ニュース紹介、いかがでしょうか。。

最後まで読んでくださってありがとうございました。

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